さて、「喫茶店での一流の飲み方」の最後のポイントは、決して「テリトリー争い」をしないことである。
世の中には、空いている隅っこの2人席に座らず、3人席が向かい合いになっている合計6人席という広大な領土に、自分のジャケットとカバン、さらには本を置いて占有権を主張しようという、二流のお客さんがいる。
しかし、一流の人は「ひとりで6人掛けのソファを占領する」というテリトリー争いを、決してしない。
結局のところ、閉店間際までいないことにしても、大声で話さないことにしても、空いている席をひとりで占領しないことにしても、すべては「他人への配慮の有無」に集約することができるだろう。
シンガポールで「二流の客」と化している私
ここまで、喫茶店でコーヒーを飲んだ途端にバレてしまう、二流のお客さんの特徴を、偉そうに語ってきた私。
しかし何を隠そう、「二流のコーヒー飲み」の特徴をすべて満たしているのが、たったいま、この原稿をシンガポールはボタニックガーデン近くのスターバックスで書いている、恥ずべき「自称・グローバルエリート」の私なのだ。
他人の声がやかましいと文句をいいつつ、自分自身が眠りこけていびきがうるさすぎて、店員さんに注意されてしまった、恥ずかしい私。
たまに新製品のケーキが試供品として運ばれてくるたびに、「おいしいやないか!! ディス・イズ・デリシャスや!!」と興奮して、2つも3つも試食をおねだりする、どうしょうもない恥ずかしい人間が、この私である。
しかし私のような、アイスコーヒー1杯で閉店間際まで粘る迷惑な喫茶店の客が、地球からも消え失せないかぎり、世の中は何ひとつよくならないのだ。そして、この記事も「実は私こそ二流」と最後には書いてあるのに、最後まで読まずに炎上してコメント欄を焼き尽くす人たちがいなくならない限り、この世の中は一向に、よくならないのだ。
なお、「私の記事がひょっとして全てネタなのでは?」と疑問を抱いた方、あるいは、メディアでは決して書けないグローバル・エリートの本領を発揮したガチの教訓集を読みたいと思ってくださる方は、グローバル・メールマガジンまで、ご一報いただきたい。
私が世界中の上司に怒られ、すごすぎる部下・同僚から学んだ最新の教訓を、毎回、スターバックスどころか、コメダ珈琲およびタリーズのコーヒー1杯よりも低いお値段でお届けすることを、軽く口約束させていただきたいと思う。
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