アメリカ株は、「天井を付けた」かもしれない 今後の日本株への影響はどうなるのか
しかし、この「債務残高のGDP比」を、財政の健全化へのもう一つの指標とすれば、第1の主眼がこの数式の分母であるGDPの増加政策になる。債務残高も若干増えるとしても例えば、GDP600兆円の目標を達成すると、GDP比の数値は改善する。
まさに「入るを量る」ことがハッキリとした目標になったわけで、これについては財務省も反対できない。今後は骨太の方針にのっとりGDP増大のための「障害」は排除して行くことになるだろう。GDP増大のための最大の敵は何か。それは増税だ。
筆者には、2019年10月まで延期している消費税増税の廃案という道が見えて来た気がするが、考え過ぎだろうか。
当面、日経平均はレンジ内の動きか
さて、日経平均は先週末の16日に1万9943円で引け、5営業日ぶりに反発した。だが月曜日からの4連続安で、2週間連続で週末維持していた2万円を下回ることになった。
しかし、下回ったと言っても僅か57円、2週続けての大イベントが終わったにもかかわらず、結局はっきりした方向感の出ないままである。今週は大きなイベントはなく、レンジ内の動きになりそうだ。ただし、20日(日本時間21日)は要注意だ。
さまざまな指数算出を手掛けるMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社)が、同社の新興国株指数の中に、中国A株(中国本土に上場する人民元建て株)を組み入れるかどうかを発表するからだ。過去3回にわたって判断は見送られてきたが、今回はどうか。このMSCI採用の可否は要注意だ。
それにしても、今期の好調企業が目立つ中で、日経平均の予想PER(株価収益率)は、5月16日の14.3倍から先週末の14.22倍まで、ほぼ1カ月に渡って横ばいを続けている。日経平均の予想1株益から算出したところの「PER約16倍」水準である2万2000円以上の水準が出現するのがいつかは断言できない。だが、ここは踏ん張りどころだろう。今週の日経平均の予想レンジは1万9500円―2万0200円としたい。
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