尼さんとクリスチャンの男が結婚してみたら 「宗教バラバラ夫婦」の日常を追ってみた

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15歳の頃から、仏教とお笑いに夢中になり、お坊さんと落語家になる事を夢に持った彼女は、18歳の時、元僧侶である「露の五郎兵衛」が開いた落語一座に入門。3年間の修行を経た2008年、「露の団姫」(つゆのまるこ)という芸名をもらい、お坊さんになるより先に、まず落語家デビューを果たした。そんな芸の道を歩んだことで、団姫さんに運命の出会いが訪れる。

2人は運命的に出会った

2010年、23歳の時、落語の仕事で来ていた名古屋の演芸場で出番の前に会場を掃除していた団姫さん。そこにやって来たのが、後の夫となる大治朗さんだった。実は大治朗さんの仕事は、曲芸師。クリスチャンのイメージとはかけ離れたなんとも「和風」なお仕事だが、実はこの日、大治朗さんも、同じ舞台に上がる共演者だった。そんな2人は初対面で

「この人を初めて見た時に『あっ私、この人と結婚する!』って思ったんですよ」(団姫さん)

「団姫と会った時に、『なんかこの人と結婚する!』って」(大治朗さん)

「それ、私が言うたんやん!」(団姫さん)

「僕も思ったんや」(大治朗さん)

「パクッてるやん!私の話」(団姫さん)

互いに一目惚れした2人は、すぐさま交際開始。実はこの3年前、29歳でクリスチャンの洗礼を受けた大治朗さんは、団姫さんとの初デートから、ある悩みを抱えることに。それは、団姫さんのこんな言葉だった。

「実は私、いずれ比叡山で修行しようと思ってるの!仏様の教えは素敵やで~。あたし、高校生の頃からずーっと勉強してんねん!」(団姫さん)

団姫さんの仏教への熱き想い

「こんなにすごい熱く、仏教を語る人やったので、もし僕が“クリスチャンです”と言ったらどうなるんやろなあと、その時からドキドキしてましたね」(大治朗さん)

夫は教会に通う

「自分がクリスチャンであることを知られたら、フラれてしまうかも……」

そう思い込んだ大治朗さんは、そのことを告げられないまま交際を続け、出会って半年後、

「団姫さん!結婚してください!」(大治朗さん)

好きな気持ちを抑えられずクリスチャンであることを隠したまま、プロポーズ。そして、オーケーをもらった。 

結婚の日取りが迫る中、いつクリスチャンであることを告白するか悩んでいた大治朗さん。すると、思わぬ事がキッカケで、そのことが明るみに。

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