交流戦で今年も「パ・リーグ」が圧倒的なワケ なぜ、「セ・リーグ」野球は差を付けられたのか
相変わらずパ・リーグが強い。プロ野球のセ・パ交流戦は3カード目に入り、6月6日の時点でパが24勝、セが17勝、1引き分け。「実力のパ」が早くもリードしている。
2004年の球界再編騒動を受け、選手会の要望で2005年に導入された交流戦。過去12年でセが勝ち越したのは2009年(70勝67敗7分け)の1度だけ。昨年までの通算成績でパが925勝821敗54分けとセを圧倒している。
パ・リーグ球団関係者の衝撃的なセ・リーグ評
今春のオープン戦。ロッテが13勝2敗3分けと勝ちまくって1位で終えたとき、あるパ球団の関係者がこんな話をしていたのを思い出す。
「ほとんどセ・リーグが相手だからね。参考にならんよ」
なるほど18試合中16試合がセのチーム相手で、パのチームとは楽天と2試合やっただけ。「格下相手にいくら勝っても……」というわけである。
セもなめられたものだが、残念ながらそれが現実だ。あんなに強かったロッテは6月6日の時点で、16勝38敗1分け。首位・楽天から20.5ゲーム差、5位・日本ハムに3.5ゲーム差をつけられてパの最下位に沈んでいる。
交流戦導入後の日本シリーズもパがこのところ4連勝で9勝3敗。もはや力の差は否定のしようがない。
セ・パの格差はどうして生まれたのか。
まず考えられるのがドラフトである。
1993年に逆指名制度として導入され、自由獲得枠、希望入団枠とマイナーチェンジしていった大学・社会人の有望選手が希望球団を指名できる制度が、2007年の裏金問題発覚をきっかけに廃止となった。
大学・社会人も従来の入札抽選制度に戻って以降、1巡目指名で競合した目玉の選手はほとんどパの球団が当たりくじを引いている。
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