TBS「小さな巨人」が描く縦社会の生き抜き方 「刑事版・半沢直樹」には学びがいっぱいだ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ところで「小さな巨人」は、「左遷された香坂が巨大な敵・小野田に挑む」という下剋上の図式や、制作スタッフの多くが重なることから、さまざまな媒体で“刑事版・半沢直樹”と言われています。「半沢直樹」の放送時はビジネスパーソンの間でも「倍返しだ」という強烈なフレーズがはやりましたが、「小さな巨人」にはそのような決めゼリフがありません。

その代わりに用意されているのは、ビジネスパーソンに役立つ数々の名言。以下にこれまで飛び出した主な名言を挙げつつ、ビジネスシーンに置き換えた解説を書いていきます。

ビジネスシーンに役立つ9つの名言

「敵は味方のフリをする」

本当にやっかいなのは、敵対している上司や同僚ではなく、さも味方のように接してくる人物であることが多い。表面上の態度を信じ込んで、むやみに情報や本音を漏らすべからず。

「前・一課長と現・一課長、この2人は水と油だ。そして私はときに水となり油にもなる」

早く確実に出世したいのなら、特定の上司に取り入るのではなく、日ごろから臨機応変な対応が求められる。

「どの階級の試験にも最後に面接があるだろう? 結局、最後は人が人を決めるんだ」

すべての人事は誰かが決めているだけに、好成績を挙げるだけでは出世できない。管理職にどうアピールし、どう好かれるかが鍵を握っている。

「われわれ(所轄)にはこの足しか使えないんだろ? だったらその足を使ってとことん前に進むしかないんだ」

部署や任務に不平不満を漏らし、あきらめてしまうのではなく、今できる仕事をやり切ることが大切。そのことをわかっているのにやらない人が多い。

「私が目指すもの(捜査一課長)は最初から変わらない。変わったのはその理由だよ。この警察の組織体制を誰かが変えなきゃいけないんだ。そのためには上に立つしかないんだ」

数字や役職などの“目標”は必ずしも最重要とは言えない。それよりも「どんな“目的”を持って仕事をするか?」のほうが大切なのかもしれない。

次ページ残りの4つは?
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事