TBS「小さな巨人」が描く縦社会の生き抜き方

「刑事版・半沢直樹」には学びがいっぱいだ

TBS系ドラマ「小さな巨人」の完成披露試写会に登壇した左から、芳根京子、安田顕、長谷川博己、岡田将生、春風亭昇太、香川照之=2017年4月10日(写真:日刊スポーツ新聞社)

「半沢直樹」「ルーズヴェルト・ゲーム」「下町ロケット」(TBS系)など、“熱い男たちのドラマ”で人気を集めてきた日曜劇場。この春は警察内部の戦いを描いた「小さな巨人」が放送され、7話までの平均視聴率は今クール2位の13.1%を記録しています。

主なあらすじは、「『捜査一課長間違いなし』と言われていた捜査一課刑事・香坂真一郎(長谷川博己)が、取り調べの際にミスを犯し、捜査一課長・小野田(香川照之)の証言によって所轄の芝署へと左遷されてしまう。香坂は出世ルートから外れたが、小野田らの妨害にもめげず、己の使命を信じて所轄の刑事たちと事件解決へ突き進んでいく」というものです。

最大の特徴は、刑事ドラマであるにもかかわらず、謎解きやアクションの要素は少なく、「所轄(支社)と警視庁捜査一課(本社)の人間関係をクローズアップしている」こと。これをビジネスシーンに置き換えると、本社から支社への左遷、本社と支社の軋轢、支社社員たちの団結などが描かれていることになります。「警察を舞台にしたフィクションでありながら、ビジネスパーソンの役に立つドラマ」と言ってもいいでしょう。

上司の指示をスルー、悪事もいとわない

全編にわたって描かれているのは、捜査一課(本社)と所轄(支社)の格差。捜査一課の刑事が「データやセオリーをベースにした効率のいい仕事をする」一方、所轄の刑事は「能力や意識に欠けるほか、泥臭い仕事ぶり」が目立ちます。一般企業における本社と支社の各社員も、このような偏見に近い見方をされることが多いのではないでしょうか。

また、劇中で「一度、所轄(支社)へ左遷されると、二度と出世コースに戻れない」というセリフがありましたが、これも多くの一般企業に当てはまりそうな慣例。だからこそ、それを覆そうと奮闘する香坂を応援したくなる人が多いのでしょう。

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