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キャリア・教育 #上司と部下の常識・非常識

一流の社長は「泣いている社員」を放置しない 取引先の理不尽な要求にどう応じるべきか?

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  • 江口 克彦 一般財団法人東アジア情勢研究会理事長、台北駐日経済文化代表処顧問
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私は、松下幸之助の名前を使って営業をするようなことは絶対にしないようにと社員に指示をしていました。ですから、私は「そのようなことはありません。社員は、自分たちの実力で活動しています」と言うと、「松下電器の者が困っとると言っていた」と、これまた厳しい調子で話をしてきました。

そこで概略、次のようなことを伝えました。

「名前を騙(かた)るなどありえない」

「当たり前でしょう。ウチの社員が行けば、黙っていても松下電器だけでなく、他の会社の人たちも、松下さんがやっている会社の人が来たと思う。なにも言わなくてもそう思う。相手が勝手に松下幸之助さんと思っているだけです。それに“PHPはどういう意味ですか”と質問されれば、松下が昭和21年、もう戦争はやるべきではない、繁栄することによって、平和と幸福を実現していこう、みんなでその実現の方法を考え、提案していこうという趣旨で始められたものです、と言わざるをえないでしょう」

「それとも、PHPの説明をするときも松下幸之助の名前を出したらいけないんですか。そういうことであれば、説明からいっさい松下幸之助の名前を消します。ウチの社員が松下幸之助の名前を騙(かた)るなど、絶対にありえない。私の言うことを信じるのですか、松下電器の人の言うことを信じるんですか」

私は、松下さん以上の厳しい言葉で抗議をしました。結局は松下さんが謝ってくれました。

要は部下が100%正しいトラブルは進んで引き受けて抗議をすること、99%の正しさのときは早々に頭を下げること。これが社員の心をつかむのだということです。

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