春は競馬シーズン、「予想」を楽しんでみよう 新聞の競馬欄、「読み方」をキホンから解説

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予想する立場のわれわれ競馬記者もこうしたさまざまなファクターを検討材料にして結論を出す。馬券を買うファンと同じなのだ。予想する人にはそれぞれのスタンスがある。単純に近走の着順がいい馬を狙うのは最もわかりやすい方法だろう。

経験を積むほどに、多角的な予想を楽しめる

タイムを比較してスピードで予想するという方法もある。後半3Fのラップを重視する買い方もある。レースでは最後の決め手が物を言うケースも少なくない。各馬の脚質を見ながら展開を重視する予想もある。先行馬が少ない時にはペースが遅くなって前に行った馬が粘るというケースもある。

血統、騎手などもファクターの1つだ。印が少ない馬は人気薄なので、その分、当たれば配当面の妙味は大きい。あえてこういう馬を狙うというのもいいだろう。こうしたすべての面の推理に役立つ情報が馬柱には詰まっている。まずは基本的なところを押さえれば大丈夫だが、馬柱を読み解き、自由に使えるようになることが競馬を理解する近道である。

(出所)JRAの提供資料を基に編集部作成。JRAの公式サイトには3走前、4走前のデータも掲載されているが省略した

初めて馬柱を見た時には何が何だかわからないという印象を持つかもしれないが、それほど難しいということはない。すぐには理解できなくても上に述べてきた解説を見てもらうなどして、じっくり時間をかけていけば十分わかるはずだ。

馬柱を見ながら、終わったレースをあらためて分析すると「なるほどなぁ」と理解できることも少なくない。馬柱を見ながらどんな競馬になるかを頭の中でイメージできるようになれば、競馬はますます楽しくなる。

高橋 利明 福島民報 記者

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たかはし としあき / Toshiaki Takahashi

1965年生まれ。子どもの頃から地元の福島競馬場に通う。1989年に成蹊大学卒業。入社2年目の1990年に念願の福島民報社競馬担当記者へ。1993年から本紙予想を担当。福島テレビ、ラジオ福島の競馬中継にも出演。永遠のアイドルホースはハイセイコー。競馬の現場記者であり続けることが目標。
 

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