2位のNTTデータは昨年の13位から一気に順位を上げた。同社はNTT傘下のシステム・インテグレーター(SI)専業大手である。省庁や国内金融機関に強いだけでなく、海外展開も進んでおり、海外売上比率は3割を超える。
3位は昨年と同じ住友林業。実は同社は国内有数の山林所有企業であり、木材・建材販売と住宅事業が同社の主力事業である。住友林業イコール住宅メーカー、というイメージを持つ学生が多いだろうが、大和ハウス工業や積水ハウスとは少し違った住宅メーカーである。海外展開が進んでいて海外売上比率は約2割におよぶ。
4位はトヨタ自動車だった。昨年の22位からランクアップしている。文系ランキングでは85位とパッとしないものの、やはり理系学生には根強い人気がある。研究開発に熱心で、ハイブリッド車や燃料電池車の開発では、世界をリードしていることが評価されている。
100社のうち21社が食品メーカー
上位10社は業界がばらけているが、食品が多く、明治グループ以外には、6位味の素、8位森永乳業、9位森永製菓がランクインしている。100社の中には21社もある。食品は学生にとってなじみのある業界で、企業内容を理解しやすい。食品メーカーは説明会や自社HPなどで、商品開発力や技術力を積極的にアピールしていることから、理系学生の人気を集めている。
文系トップ10には金融が6社あるが、理系トップ10には金融が1社もない。5位の野村総合研究所は野村証券グループの一員ではあるが、コンサルティングとシステム開発・運用を手掛ける企業だ。
また、7位の大和総研グループも大和証券グループに所属するとはいえ、リサーチ、コンサルティング、ツシステム開発・運用を行っており、金融関連ではない。文系1位の三菱東京UFJ銀行は理系では49位。文系2位のみずほフィナンシャルグループは31位となっている。
文系トップ10と理系トップ10の両方に入っているのは、実際には日本航空(JAL)の1社のみだ。しかし、12位には全日本空輸(ANA)がランクインしており、航空会社は文系理系を問わず人気があるのがわかる。
一方、旅行会社は理系の上位100社中、1社もない。JTBグループは文系5位、総合7位にランクインしているが、理系ではトップ100社にも入っていない。理系学生は旅行会社になると自分の専攻を活かすことができないと考えているのかもしれない。
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