日本上陸!アマゾン生鮮便に「死角」はないか トマト1個から超高級店のこだわり食品まで

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アマゾンが仕入れ・販売を行う一般的な商品とは別に、各分野の有名店が出店する「専門店グルメ」のコーナーも設けた。人形町今半のすき焼き用肉、モンシェールの「堂島ロール」(ロールケーキ)、オイシックスの有機野菜などをそろえ、一般商品とともに配送する。

アマゾンが生鮮品を本格的に扱うのは初めてのことだ(写真:アマゾンジャパン)

もうひとつのメリットは配送面での便利さだ。朝8時から夜12時まで、2時間ごとに設定されている配送枠を指定でき、午前中に注文すれば、当日16時以降の配送にも対応、最短で注文から4時間後に商品を受け取ることも可能だ。

注文の流れは、はじめに配送時間枠を設定すること以外、通常のアマゾンでの買い物とほとんど変わらない。カテゴリーやサイト内検索から商品を探し、買い物カゴに入れていく。商品詳細ページで鮮度や産地に関する情報を確認できるようにするなど、生鮮食品を扱うにあたって新たに盛り込んだ工夫もある。配送は、最短1時間で商品を届ける超速便サービス「Amazon プライムナウ」の配送網を活用して行うという。

十分に準備を重ねてきたが、課題もある

具体的には、川崎にある同社の物流センターに仕入れ商品の在庫を保管、注文内容に従ってピックアップしていく。専門店グルメについては、注文があってから事業者が川崎のセンターに納品する段取りになっており、ほかの一般商品とあわせて梱包。豊洲などにあるプライムナウの拠点にいったん配送する。

左から配送に用いる専用ボックス、紙袋は常温、冷蔵、冷凍でそれぞれ分かれている(記者撮影)

プライムナウの拠点からは、冷凍・冷蔵品の温度管理ができる専用ボックスで商品を運び、ユーザーには受け渡し後にも適切に管理ができるよう常温、冷蔵、冷凍という3パターンの紙袋で商品が手渡される。

これだけの規模で生鮮品を含む食品を扱うのは、アマゾンジャパンにとって初めての挑戦だ。「他国での展開事例や、貯まったノウハウを吸収して、十分に準備を重ねてきた」。Amazon フレッシュ事業本部の荒川みず恵・リテール部長はそう自信を語るが、今後クリアしていかなければならない課題もいくつかありそうだ。

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