ヤマト、宅急便の運賃を27年ぶり引き上げへ 値上げの内容については現在検討中

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 4月13日、ヤマト運輸は宅急便の基本運賃を引き上げると発表した。基本運賃の値上げは、消費増税を除いて27年ぶり。都内で2月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 13日 ロイター] - 宅配便最大手のヤマト運輸は13日、宅急便の基本運賃を引き上げると発表した。基本運賃の値上げは、消費増税を除いて27年ぶり。値上げの内容については現在検討中。

また、Eコマースの普及で荷物が急増していることから、大口の顧客、低単価の顧客について、荷物量を抑制するよう、上期中をめどに交渉を進めることも明らかにした。

同社は、13日の取締役会で「働き方改革」の基本骨子を決定した。ECの急拡大と人手不足により配達ドライバーの厳しい労働環境が明らかになり、経営の最優先課題として挙げていた。

値上げにより確保した資金については、労働環境の悪化の要因の一つとされる再配達の削減に向けたIT投資や、宅配ロッカーの設置拡大などを進める方針。

6月中に宅急便の配達時間帯の指定区分も見直す。時間指定が集中していた「午後8時―午後9時」を「午後7時―午後9時」の2時間枠に変更。昼の休憩をしっかり取れるように「正午―午後2時」の枠を廃止する。また、4月中に再配達受付の締め切り時間を午後8時から午後7時に繰り上げる。

このほか、労働時間の管理や、休息をきちんと取ることができる制度の導入などにも取り組む。

(清水律子)

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