エルピーダvsルネサス、日の丸半導体の明暗

米マイクロン、エルピーダ買収で「サムスン対抗」

それでも、同日付で退任することが発表されたエルピーダの坂本幸雄・前社長(写真)は、「開発体制や工場は残るので、エルピーダの火は消えない」と強調。そのうえで、「結果として社員を1人も切らずに再生ができた」と安堵の表情を浮かべた。

1年半前とは環境一変、絶好調のエルピーダ

エルピーダの足元の業況は絶好調だ。スマートフォンなどに使われるモバイルDRAMを生産する、広島の最先端DRAM工場はフル稼働が続いている。生産が追いつかずに、子会社の台湾レックスチップの工場でモバイルDRAMの生産を増やしているほどだ。汎用品のモバイルDRAMも、最大手のサムスンが生産調整を行ったことで価格は安定している。

1年半前、エルピーダが会社更生法を申請した時には、DRAMの深刻な価格下落と歴史的な円高に苦しめられていた。しかし、今や環境は180度変わっているといってもいいだろう。

マイクロン側では、「広島工場では最先端DRAMを生産し、レックスチップ(台湾工場)ではあらゆる種類のDRAMを提供できる能力をつけていきたい」(ダーカンCEO)と、現状の体制を変えるつもりがないことを表明した。統合前から共同開発を進めていたこともあり、開発体制に大きな変更はないという。

社名は変わるが、企業体として日本で生き残った

さらに坂本前社長の後任に選ばれたのは、日立製作所から2000年にエルピーダに移った木下嘉隆・取締役。今回、マイクロンから新社長が送り込まれることはなかった。

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