ルネサス、鶴丸・新社長の誓い

顧客との距離近づけ、「面白い」ものをつくる

混乱期の社長交代である。経営再建中の半導体大手ルネサスエレクトロニクスは、前任の赤尾泰社長に代わって2月22日付で鶴丸哲哉取締役が新トップに就任した。ルネサスは9月末に官製ファンドの産業革新機構やトヨタ自動車などから1500億円の出資を受けることが正式決定しており、まさに動乱のさなかに舵を託された格好だ。新社長は何を考え、ルネサスを変えていこうとしているのか。鶴丸社長を直撃した。

ルネサスにいる限り、全身全力で頑張る

――社長就任の経緯を教えてください。

打診があったのは1月末です。最初は頭が真っ白になりました。赤尾社長と産業革新機構から、それぞれ話がありましたが、本当に何を言われているのか最初は理解できませんでした。その2〜3日後にまた話があり、それで少しずつ整理されて。妻には伝えてなかったので、(トップ人事が報道されている)新聞を見てびっくりして「どうなってるの?」と言われたぐらいです。

社長を引き受けるかどうか、本当に悩みました。ルネサスはさまざまな構造改革を経て、工場の連中が本当につらい思いをしているところを見てきました。今年1月に九州の工場に行った時は、昼間に打ち合わせして、夜には従業員と酒を飲んで。彼らに約束したのは、私がルネサスにいる限り、全身全力で頑張るということでした。だから彼らと約束したことを思い出し、とにかく私がここにいる限りは頑張ろうと思いました。

社長を拝命してからは、どんな会社にしたいのかを考えました。自分のキャラクターを振り返ると、私は工場や製造現場が長い。どちらかというと現場に居場所があり、そこで育てられてきたし、微力ながら育ててきた気持ちがある。工場にお客様が来られた時には、私も厳しいことを言われて育てられた。

だから現場から発想して、お客様から愛される会社にしたいなと。ルネサスの現場は工場だけでなく、営業の現場もあるし、開発現場もある。それぞれの現場で戦って、本当に苦しいけど頑張ってくれている連中がいます。彼らのために明るく働ける職場にしたい。

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