ルネサス、モバイル整理でも道険し

携帯向け半導体子会社の売却を検討

わずか2年半――。経営再建中の半導体大手ルネサスエレクトロニクスが買収に約180億円を投じて踏み込んだモバイル事業は、ほとんど成果を残さぬまま“白旗”を掲げる結末となった。

ルネサスは3月12日、携帯電話の半導体を開発する子会社「ルネサスモバイル」について事業の方向性を見直すことを検討すると発表した。2013年度中に結論を出す方針で、海外企業への売却などあらゆる選択肢を検討していく。売却がまとまらない場合は、清算する可能性もあるという。

ルネサスは、フィンランドのノキアからモバイル事業を10年7月に買収。「モバイル事業をグローバルに成長させる」という赤尾泰前社長の肝いりで、ノキアから1100人を受け入れ、ルネサスモバイルを設立した。ルネサスモバイルはその後、カーナビ関連や産業機器向けのシステムLIS(大規模集積回路)事業も統合し、12年末時点での従業員数は約1900人を抱える。

スマホ向け取り込めず、先細り

ルネサスはこの買収を機に、LTE(次世代高速通信網)に対応する通信用半導体を開発。スマートフォン向けでビジネス拡大を狙ったが、泣かず飛ばず。ドコモのフィーチャーホン(「ガラケー」とも称される)向け事業も、先細り傾向に歯止めをかけられなかった。スマホ向け半導体で勝負しようにも、米クアルコムが圧倒的シェアを握って入り込む余地などない。ルネサスモバイルは12年12月末までに、計450億円の赤字を垂れ流している。

この間、国内のルネサスでは大リストラの嵐が吹き荒れた。11年3月末に1487人、12年10月末の7446人に続き、13年9月末までに3000人超のリストラを計画する。統合時に4万7000人いた従業員は、3万4800人まで減少(12年12月末)。ルネサスの売上高は、11年3月期の1兆1378億円をピークに、今13年3月期は7700億円程度まで縮小する見通しだ。

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