解雇解禁? 規制改革論に潜む“火種”

有識者会議の主張は抑制ぎみ、第1次安倍内閣の反省か

正社員を解雇しやすく――。「労働市場の流動化」など雇用問題をテーマにした規制改革の流れが、にわかに勢いを増している。安倍政権の下に発足した複数の有識者会議で、それぞれ議論が急速に進んでいるのだ。

3月6日、政府の産業競争力会議の分科会で、民間議員から労働市場の流動化を求める声が相次いだ。提言で目立ったのは、解雇の有効性が争われた際に金銭で解決できる制度の新設。特に解雇について厳格な日本の従来制度を改め、日本の経済や産業の活性化につなげようという主張である。

3つの有識者会議で議論に

雇用問題が議論に上っている政府の有識者会議は、産業競争力会議だけではない。経済財政諮問会議と規制改革会議でも、2月に労働法規の規制緩和についての議論がそれぞれなされた。経済財政諮問会議では民間議員4人の連名で、「雇用と所得の増大に向けて」との資料が提出され、規制改革会議でも同会議の4ワーキンググループのひとつとして雇用分野が置かれ、検討項目が並んだ。

ただし、これらの議論について、各会議の主張として公表された内容は相当に押さえられた表現となっている。諮問会議の民案議員ペーパーは、「労働移動等に対応するため、退職に関するマネジメントの在り方について総合的な観点から整理すべき」と記載。規制改革会議の検討項目でも、「労使双方が納得する解雇規制の在り方」と表記されるなど、一見玉虫色とも取れる、曖昧模糊としたものとなっている。

労働規制の大胆な緩和を進めたいというのが、各会議における委員の意向だろう。ただ、現時点では、その議論内容についての公表内容を曖昧にしているのにはワケがある。

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