日経平均株価は続伸、円安を受け買い戻し 地政学リスクが上値圧迫、戻り待ちの売りも

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 4月10日、東京株式市場で日経平均は続伸した。外為市場でドル/円が111円台と円安方向に振れたことや、地政学リスクが警戒される中でも米国株が小幅安にとどまったことなどを背景に、大型株を買い戻す動きが広がった。写真は都内で2014年4月撮影(2017年 ロイター/Issei Kato)

[東京 10日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸した。外為市場でドル/円<JPY=>が111円台と円安方向に振れたことや、地政学リスクが警戒される中でも米国株が小幅安にとどまったことなどを背景に、大型株を買い戻す動きが広がった。上げ幅は前週末比で一時180円を超えたものの、戻り待ちの売りに押され伸び悩んだ。

TOPIXも続伸。業種別では33業種中27業種が値上がりし、鉄鋼が上昇率でトップとなった。一方、東証1部の売買代金は1兆9299億円にとどまり、3月15日以来の2兆円割れ。商いは低調だった。

前週末に発表された米雇用統計では非農業部門雇用者数の伸びが市場の予想を大きく下回ったものの、失業率は2007年5月以来、約10年ぶりの水準に低下した。米連邦準備理事会(FRB)が保有するバランスシートの縮小と利上げサイクルを巡るダドリー米ニューヨーク連銀総裁発言も材料となり、ドル/円は111円台に上昇した。

東京市場では外需大型株や金融セクターは堅調な動きとなったものの、シリアや北朝鮮情勢を巡る懸念が継続。ショートカバーが一巡した後は、上値の重さが意識された。日経平均の日中の値幅(高値と安値の差)は約88円と狭いレンジでのもみ合いが続いた。

日本アジア証券のエクイティ・ストラテジスト、清水三津雄氏は「国内企業の業績は悪くないとみられるが、地政学リスクの話が出たら何もできなくなる」と指摘。目先は投資家のキャッシュ比率も高まらざるを得ないとの見方を示している。

個別銘柄ではペプチドリーム<4587.T>がストップ高。米ヤンセンファーマと創薬共同研究開発契約を締結したとする7日の発表を材料視した。半面、久光製薬<4530.T>が急反落。7日に発表した18年2月期連結業績予想は減益見通しとなり、嫌気された。

東証1部騰落数は、値上がり1405銘柄に対し、値下がりが504銘柄、変わらずが104銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      18797.88 +133.25

寄り付き    18800.22

安値/高値   18762.70─18850.80

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1499.65 +9.88

寄り付き     1500.55

安値/高値    1496.16─1503.70

 

東証出来高(万株) 173234

東証売買代金(億円) 19299.63

 

 

(長田善行)

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