競馬「GⅠレース」が別格の興奮を呼ぶ理由 季節ごとに変わるファンの楽しみ方とは?

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重賞レースは距離や年齢・性別など条件ごとに体系化されている。

春は3歳のクラシックがメインだ。1月、2月はGⅢ、3月には弥生賞やスプリングSなど皐月賞のトライアルGⅡやチューリップ賞など桜花賞のトライアルGⅡ・GⅢが行われる。

4月には桜花賞、皐月賞とクラシックが始まり、5月のオークス、日本ダービーで春の3歳牡馬・牝馬の頂点が決まる。通常は3歳は牡馬が皐月賞から日本ダービー、牝馬は桜花賞からオークスへ向かう。

今年、台風の目になりそうな3歳馬「ファンディーナ」

しかし、今年は3戦3勝の牝馬ファンディーナが皐月賞へ向かい、結果次第ではダービーに向かうというローテーションを予定している。こうした型破りな馬がクラシックをさらに盛り上げる。

3歳のマイラー(1マイル〈1600メートル〉前後の距離の競走を得意とする馬)にはNHKマイルカップというGⅠもある。4歳以上の古馬は短距離が高松宮記念、マイラーが安田記念、中距離は大阪杯、牝馬はヴィクトリアマイル、ダートはフェブラリーステークスのGⅠを頂点にステップレースが整備されている。上半期のグランプリは宝塚記念。これで中央競馬の1年の前半を締めくくる。

夏場はローカルでのレースが主戦場となり、GⅠはない。七夕賞(福島競馬場)などのサマー2000シリーズ、中京記念(中京競馬場)などのサマーマイルシリーズ、サマースプリントシリーズがある。秋は3歳が長距離の菊花賞、牝馬が秋華賞が目標。古馬(4歳以上)は短距離がスプリンターズS、マイラーであればマイルCS、中距離は天皇賞・秋がそれぞれ目標とするGⅠだ。

さらにチャンピオンを決めるレースとして中長距離がジャパンカップとグランプリの有馬記念、ダートがチャンピオンズカップ、牝馬がエリザベス女王杯となる。重賞の日程は距離や年齢・性別などの条件ごとにローテーションができるだけタイトにならないように工夫して組まれている。

なぜGⅠレースが盛り上がるのか。各路線ごとにステップレースを戦ってきた馬たちの頂点を決めるレースだからだ。ファンからすると、そこまでの戦いを順番に追いかけてきているからこそ、見応えがあり予想のしがいもある。自分が目をつけて期待してきた馬が結果を出す時期でもある。

春はクラシックシーズン。最も競馬が面白い時期だ。まずは手始めに日本ダービーを目標にした3歳馬の頂点へ向かう戦いを追ってみてほしい。一生に1度の舞台に出走するために、競走馬と関係者は懸命だ。華やかなGⅠへ駒を進めるためのハードで見ごたえのある戦いにぜひ注目してほしい。

高橋 利明 福島民報 記者

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たかはし としあき / Toshiaki Takahashi

1965年生まれ。子どもの頃から地元の福島競馬場に通う。1989年に成蹊大学卒業。入社2年目の1990年に念願の福島民報社競馬担当記者へ。1993年から本紙予想を担当。福島テレビ、ラジオ福島の競馬中継にも出演。永遠のアイドルホースはハイセイコー。競馬の現場記者であり続けることが目標。
 

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