働く女性が増えれば、男はもっと冒険できる テラモーターズ徳重社長、イノベーションを語る(下)

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質問②:3つ、お伺いします。なぜ、テラモーターズをやろうと思ったのか。創業時の仲間はどうやって集めたのか。それから、いつ成功を確信したか。

まず何でテラモーターズかというと、僕が大事にしていたキーワードは、グローバルとイノベーションなんですよ。

徳重徹(とくしげ・とおる)
テラモーターズ社長
1970年生まれ山口県出身、九州大学工 学部卒。 住友海上火災保険株式会社(当時)にて商品企画・経営企画に従事。 退社後、米サンダーバード経営大学院にてMBAを取得し、シリコンバレーにてコア技術ベンチャーの投資・ハンズオン支援を行う。2010年4月に電動バイ クのベンチャー企業、テラモーターズを設立。設立2年で国内シェアNO.1を獲得し、ベトナムとフィリピンに現地法人を設立。世界市場で勝てる、日本発の メガベンチャーの創出を志す。著書に『世界へ挑め!』などがある

僕はグローバルに仕事をしたいと思っていたけれど、海外でうまくいくからといって、レストランをやる気にはなれないのです。僕はレストランに興味はないので。だけどイノベーションにはすごく興味があった。イノベーションというのは、やはり世の中を変えるとか、産業を変えることができる。

2番目に創業時の仲間ですが、最初は僕独りで始めたので、仲間はいないのです。ベンチャー企業によくあるように、人を採ってくるのは大変でした。リクルートにお願いしたら150万円くらいかかりますし、ハローワークにお願いするとろくなのが来ない。半年ぐらい経って、いろいろ悩んでいたときにスローガンという会社の伊藤豊さんにすごく共感してもらった。彼は一流大学卒でベンチャーに興味のあるやつをベンチャー企業にぶち込んで、僕が目指しているような新しい成功モデルを、日本から出したいと考えている人です。それですぐに若いやつ2人を紹介してもらったのです。

彼らになぜテラモーターズに入ったのか聞くと、やはり僕のビジョンを本気で受け止めてくれたからだそうです。

最後に、「あっ、いけるかもしれないな」と思ったときですが、僕はこの事業を始めるときにいちばん大変だと思ったのが競合の存在です。つまりEVは簡単だから誰でもできる可能性がある。でもやってみたところ、そんな簡単じゃないとわかってきた。

つまり日本の大企業のやり方でもないし、中国勢のやり方でもない。ここがぽっかり空いている。簡単に言うと、この20年間でサムスンとかLGがやってきたようなことを、まず僕たちがやって土台をつくる。その次にアップルがやってきたようなイノベーションを起こす。それを僕たちはやりたい。今だったらそれができそうな気がしています。

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