9月30日までは、中国、韓国、台湾、香港、マカオ、グアム、サイパンに限って、980円でデータ通信が使い放題になるキャンペーンも実施されている。上記のような30MBという制約がなくなり、24時間いくらデータ通信をしても980円で済むのは魅力的だ。筆者も早速、中国で試してみたが、5GBほどデータ通信しても、特に速度が遅くなるようなことはなかった。これなら、ホテルで有料のWi-Fiを使わなくても、iPhoneのインターネット共有ですべての通信を賄うことができる。
海外1dayパケは、標準では設定されておらず、「My docomo」で選択しなければならない点は注意しておきたい。標準では2段階制の「海外パケ・ホーダイ」になっているため、事前に変更しておく必要がある。また、海外に到着した際には、海外1dayパケをオンにするために、電話アプリからコードを発信しなければならないなど、裏技的な要素もある。データ通信を始める際には、現地で「*135*1#」に発信しなければならない点も、覚えておきたい。
auの世界データ定額も、24時間980円で利用できるデータローミングサービスだ。ドコモの海外1dayパケより対象となる国や地域が広く、32の国や地域で利用できる。しかも現在はキャンペーン中で、対象国、地域を6月5日まで、163に拡大している。
世界データ定額がほかのローミングサービスと大きく違うのは、契約しているデータプランから海外で使ったぶんだけ容量が引かれるところにある。5GBのプランなら5GB、20GBのプランなら20GBが上限になるというわけだ。また、ドコモの海外1dayパケとは異なり、対象となる国や地域では、世界データ定額が標準になっているため、特にユーザーが設定を変更する必要がない。無料で登録できる「au STAR」に入っていれば、1カ月につき1回分が無料になるため、お試し感覚で使ってみてもいいかもしれない。
世界データ定額のアプリを事前にインストールしておけば、「利用開始」のボタンを押すだけでよく、操作も簡単だ。もしアプリのダウンロードを忘れてしまった場合は、データローミングをオンにした後、適当なサイトをSafariで開けばいい。すると、世界データ定額のサイトに自動で接続されるため、ここからデータローミングを開始することも可能だ。
2.「キャリア固定」を忘れずに行う
残念ながら、ソフトバンクには同様のデータローミングプランが用意されていない。そのため、通常は2段階制のデータローミングで、2980円かかってしまうことは覚悟しておきたい。ただし、ソフトバンクの場合、米国でのみ、同社グループのSprintのネットワークを生かした「アメリカ放題」が提供されている。
アメリカ放題は一般的な国際ローミングサービスとは異なり、Sprintの設備をソフトバンクのものとみなして接続している。そのため、iPhone側でデータローミングの設定をオンにする必要すらなく、日本にいるときと同じように、電源を入れるだけでそのままつながる。しかもデータ通信の追加料金などはいっさいかからない。本来は月額980円のオプションサービスだが、終了期間が決まっていないキャンペーンで無料で使うことが可能。米国は日本からの渡航が多い国だけに、うれしいサービスといえるだろう。
ただし、注意点もある。
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