ライザップで痩せた男が得た「太らない理屈」 終了後も気をつけていればリバウンドしない

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たとえば、脳の構成成分は約50%が脂質で占められ、残りの約40%がタンパク質である。骨も血管も血液も、心の状態を保つ神経伝達物質もタンパク質がないとつくれない。筋肉も活性化するには、タンパク質が必要になる。もっといえば、栄養を食物から摂取しても、それを消化し吸収できて、初めて体内で栄養素として使える。その消化のために必要な唾液、消化液、消化酵素、胃の粘膜などは、すべてタンパク質がないとつくれない。体をつくっているのは糖質ではない。

では、何を食べなければいけないのか。肉や魚、卵、大豆などタンパク質が多く含まれる食材、野菜、海藻類、キノコ、こんにゃく類などの食物繊維だ。実はこれこそ、ライザップでのダイエット中に食べていた低糖質食事法の食事である。

低糖質食事法というと「ご飯も食べられず、野菜ばかりで、お腹ペコペコ」というイメージを持っている人も少なくないようだが、実際には違う。糖質、つまり主食をカットする代わりに、こうしたおかずを食べるのだ。主食をカットすれば、必然的におかずを食べることになる。これが、体をつくってくれるのだ。

実際、私は今もこの意識が強い。主食を食べたところで、ほとんど栄養はない。同じお腹を膨らませるにも、しっかりと栄養があるものを食べる。ランチのメニューも、夜ご飯も、タンパク質を意識する。もちろん、サラダや食物繊維も一緒に。

本にも書いたが、取材で栄養管理士から聞いたコメントが、今も忘れられない。

糖質の摂取はそれこそ1日1食でもいい

『ライザップはなぜ、結果にコミットできるのか』(あさ出版)。画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

「タンパク質は取りだめができません。取り続けなければいけない。1日に3食の食事をする意味があるとすれば、タンパク摂取のためといっても過言ではありません。エネルギーは食べだめができて蓄えられますから、糖質の摂取はそれこそ1日1食でもいいんです」

年を取って麺類ばかり食べていると、タンパク不足で筋肉や骨が衰え、糖質で脂肪だけが増えて太っていく、なんてことになりかねないという。ダイエットのためだけではない。健康のために、食生活は見直さなければいけないのだ。

何が体をつくっているのか。ここでも、理屈をしっかり理解することが重要になる。ライザップは「ただやせるだけの場」ではなかった。

上阪 徹 ブックライター

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うえさか とおる / Toru Uesaka

ブックライター。1966年、兵庫県生まれ。早稲田大学商学部卒業。ワールド、リクルート・グループなどを経て、1994年、フリーランスとして独立。経営、金融、ベンチャー、就職などをテーマに、雑誌や書籍、Webメディアなどで幅広くインタビューや執筆を手がける。これまでの取材人数は3000人を超える。他の著者の本を取材して書き上げるブックライター作品は100冊以上。2014年より「上阪徹のブックライター塾」を開講している。著書は、『1分で心が震えるプロの言葉100』(東洋経済新報社)、『子どもが面白がる学校を創る』(日経BP)、『成城石井 世界の果てまで、買い付けに。』(自由国民社)など多数。

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