セブンプレミアムが「生鮮PB」を始めた理由 高地バナナや豚ロース、サーモンを品ぞろえ

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セブンプレミアムはコンビニや総合スーパー、百貨店などグループを横断する商品として開発されてきた。ただ、実態としてはコンビニでの販売構成比が圧倒的に高く、売上高の約75%をコンビニが占める。

そのため「スーパーなどに足を運ばれる、年齢の高いお客様へのブランドの認知ができていなかった。そうしたターゲットに向け、生鮮のPBに挑戦した」(石橋商品本部長)。

さらに、苦戦するイトーヨーカ堂のテコ入れも狙っている。同社は2016年度の営業損益が2期連続の赤字となる見通し。堅調だった食品もここにきて伸び悩んでいる。一般的にPBはNB(ナショナルブランド。一般メーカーの商品)に比べて採算がよい。取り扱い品目を増やすことで、ヨーカ堂の収益回復につなげる構えだ。

一流メーカーもセブンプレミアムに続々参画

セブンプレミアムの販売が開始されたのは2007年5月のこと。当初は食品49品目でスタートした。初年度の売り上げは800億円。それが10年経った2016年度には3650品目となり、売上高は1兆1500億円にまで膨らんだ。

金色のパッケージが目立つ「セブンプレミアム ゴールド」。こちらの商品も刷新していく(撮影:梅谷秀司)

コンビニの店舗数拡大の効果も大きいが、メーカーとの強固な関係もセブンプレミアムの躍進に寄与している。10年前は中堅メーカーが製造を請け負う場合が多かったが、近年は日本ハムやサントリー、日清食品グループといった大手メーカーも開発に加わっている。

たとえば、日本ハムが製造する「金のハンバーグ」は2010年9月に発売してからヒットが続く。2016年度は930万食、金額にして30億円相当を売り上げた。4月中旬には7度目のリニューアル商品が発売される。

日本ハムは今回の刷新に合わせて製造設備の入れ替えに踏み切った。これまでは130℃で焼き上げていたが、200℃の高温鉄板焼機に変えたことで、うまみを逃がさない製法を実現したという。こうした改善の繰り返しが、セブンプレミアムの原動力となっているわけだ。

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