スクープ、セブン鈴木康弘氏が取締役退任へ

敏文氏の二男、オムニ戦略の旗振り役だった

鈴木康弘氏はこれまで「ネットの世界と小売をつなぐ翻訳者」を自認していた(撮影:今井康一)

セブン&アイ・ホールディングスの鈴木康弘取締役が年内に退任することが明らかとなった。康弘氏は5月に退任した鈴木敏文前会長(現名誉顧問)の二男。12月8日、井阪隆一社長が東洋経済の取材に応え、康弘氏が年内に退任することを認めた。

康弘氏が辞意を表明したのは12月に入ってからのこと。「本人は新たにやりたいことがあるということ。そして、オムニチャネルの2次開発までやり遂げて区切りがついた」(井阪社長)と辞任理由を説明したという。井阪社長は慰留したものの、本人の決意が固く年内に退任する運びになった。

康弘氏は井阪社長にこう語ったという。「自分の人生はおおよそ10年刻みでターニングポイントがあって、10年を一つのスパンにして目標を決めやってきた。そういう意味でも区切りがついた――」。実際、康弘氏の人生を振り返ると、まさに10年置きに転機が訪れている。

オムニチャネル戦略を推進

康弘氏は現在51歳。1987年に富士通に入社したあと、1996年にソフトバンクに転職。ソフトバンク在籍中の1999年に社内ベンチャーとして、ネット書店のイー・ショッピング・ブックス(後にセブンアンドワイに社名変更)を設立した。2006年には同社がセブン&アイグループに入った。

その後、2014年にはグループのネット事業を統括するセブン&アイ・ネットメディアのトップに就任。そこで与えられた役割が、鈴木前会長が重視したネットと店舗の融合を推し進めるオムニチャネルの推進だった。

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