「ニトリへのヨーカドー出店」が持つ重い意味 ヨーカ堂の構造改革の方向性が見えてきた
不採算店を中心に閉店ラッシュに追われているイトーヨーカ堂。苦しい状況が続いているが、この冬には“意外な場所”へ出店する。
その場所とは、家具チェーン最大手・ニトリホールディングスが今年12月に東京都足立区梅島で出店予定の「環七梅島店(仮称)」の中。1階部分にイトーヨーカ堂の食品館が入り、2階と3階ではニトリが家具類を販売する。
これまで、ニトリがイトーヨーカ堂の店舗内に出店したことはあったが、逆にイトーヨーカ堂がニトリの店舗内へ出店するのは初めてのことだ。
ヨーカ堂とニトリ、それぞれの思惑
複合店が誕生するのは、イトーヨーカ堂とニトリがそれぞれの弱点を補い合えるから。イトーヨーカ堂側からすると、業績が低迷する住居関連部門をニトリのブランド力で補うことができる。そして得意の食品部門に特化した店舗運営が可能となる。
他方、ニトリからすれば食品を中心としたデイリー商品を展開するイトーヨーカドー食品館を併設することで、週末に比べて客数が少ない平日においても自社商品の販売機会が増える。両社の思惑が一致した新店舗といえるわけだ(会社名は「イトーヨーカ堂」、店舗名は「イトーヨーカドー」と表記)。
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