子どもに聞かれて困る!算数の素朴なギモン 0にどんな数をかけても0になる理由とは?

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算数の「どうして?」に、子どもがわかるよう、説明できますか?(写真:よっし / PIXTA)  
小学校6年間で習う算数。大人にとっては簡単な内容のようにも思われがちです。しかし、実際に子どもに教えていると、時にギョッとさせるような鋭い質問を受けることがあります。たとえば、「0にどんな数をかけても、なぜ0になるの?」という質問に対して、子どもが理解できるように説明することはできますか?
小学校6年間の算数がマンガでざっと学べる』などの著書をもつプロ算数講師の小杉拓也氏に、「算数の素朴なギモン」について聞きました。

【ギモン1】0に数をかけても割っても0になる理由とは

0には、「空位を表す0」「計算対象としての、数の0」などの意味がありますが、「計算対象としての、数の0」が、インドにおいて発見されたというのはよく知られている話です。

実際、7世紀のインドの数学者ブラーマグプタは、「0にどんな数をかけても0になる」ことを著書で述べています。

「0にどんな数をかけても0になる」ことは小学校で習いますが、「0に数をかけると、なぜ0になるのか」不思議に思う子もいるようです。でも、その質問に答えられないお父さん、お母さんもいるのではないでしょうか。

その理由は簡単な例で説明できます。たとえば、1つ100円のリンゴを3つ買うと、合計金額は100×3=300円となります。

次に、無料(1つ0円)のリンゴ3つの合計金額を求めてみましょう。リンゴがどれも0円なので、3つの合計金額も0円で、無料となります。「0×3=0」ということです。リンゴが3つの場合だけでなく、リンゴがいくつであっても同じことが成り立つので、「0にどんな数をかけても0になる」ことがわかります。

さらに、「0をどんな数で割っても0になる」理由もみておきましょう。

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