複数会社の保険を扱う「乗り合い代理店」に保険会社が支払っている販売手数料を商品別に開示するよう金融庁が求めたことを共同通信が報じました。2月4日のことです(全保険の手数料開示要求、金融庁)。
商品別の手数料を把握することができるように
これが実現すると、来店型保険ショップや銀行の窓口での保険相談の際などに、消費者が商品別の手数料を把握することができるようになります。歓迎すべきことだと感じます。これによって消費者の「保険契約に要するコスト」への関心が高まることを期待できるからです。
記事では、手数料の例として「医療保険では初年度の保険料のうち数十%、次年度以降は10%程度支払われるという」と伝えられていました。
こうした情報から、「医療保険専用ATMに1万円入金すると、1年目は数千円も手数料が引かれ、2年目以降も1万円につき1000円超の手数料がかかるのであれば、極力、利用は控えよう」と考える人がいるかもしれません。
一方で「入院時などに貯蓄を取り崩す不安は大きい、数十%の手数料がかかるのは1年目だけであり、他の商品やサービスでは得難い安心感を考えると、やはり加入しておきたい」と思う人もいるでしょう。
「代理店手数料だけではなく保険会社の取り分も知りたい」と感じる人もいるかもしれません。いずれにしても、消費者が保険活用の是非について納得して判断するための情報が増えることは好ましいことでしょう。
この流れが、乗り合い代理店だけでなく、複数社の保険を扱わない1社専属代理店や保険会社直属の営業担当者が扱うすべての商品まで拡大されることを望みます。
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