愛知県一宮市中3自殺、囁かれるいじめの実態 同級生のLINEの記録で浮かび上がる
その30~40分間に、勇樹くんは何を考えていたのか。今となっては確かめようがないが、ただひとつ明確なことは、勇樹くんを死に追いやった原因のひとつが教育現場のウソと、担任教師の“不適切な指導”だったということ。
亡くなる前に、友達にあげたゲーム機の中には、勇樹くんの思いが残っていた。
「担任によって人生が壊されたということ。そして、友達ひとりひとりにあてた感謝のメッセージが、いっぱい書いてありました。みんな、大好きだって……。これだけは、はっきり言えます。生徒間にいじめはありませんでした」(母親)
LINEのメッセージから読み取れること
ここに、勇樹くんの死後、彼を知る同級生が、友達にあてたLINEがある(下写真)。そこには、勇樹くんの担任の評判が記されている。
《好き嫌い激しくて、自殺した男の子のこと嫌ってて、手怪我してて字書けんのに居残りさせて課題やらせたり、その男の子だけにプリント配らせたり結構あたりつよかったみたいー》
担任による“強いあたり”は、まぎれもなく教え子を追い込む精神的体罰だ。受け止めなければならない被害生徒は、たまったものではない。
生前、勇樹くんが母親に「これを片づけてと担任に言われて片づけたら、なぜかめちゃくちゃ怒られた」、「係でもないのに、プリント配りを何度もさせられた」とこぼしていたことがあったという。
理不尽な担任のために、生徒が犠牲になる。さらに勇樹くんが担任への不信感を募らせたのは、昨年9月に行われた体育祭での出来事だった。