「町内会」の担い手がますます減りそうな理由 行政の仕事や責任が安上がりに「下請け」に
町内会の仕事が多すぎる
年度の終わりは、団体や組織の役員の交代のシーズン。町内会も例外ではありません。
拙著『どこまでやるか、町内会』でも紹介していますが、この「役員の仕事が回ってくる」というのが、「町内会に入りたくない!」という人にとって最大の理由の1つでしょう。もちろん、町内会にはある程度参加・協力するという人でも、町内会が抱えている仕事の多さに、気がめいっている人は少なくありません。
町内会が抱える仕事が多すぎる → 仕事が多すぎるために、役員を敬遠される → 役員の引き受け手がいなくなることで、ますます過重負担になっていく――。
こんな悪循環が繰り返されていないでしょうか。町内会が抱えている仕事をリストラして、必要最小限のスリムな組織にしたい! と常々悩んでいる町内会は少なくないはずです。
ところが、行政から回される仕事がますます増えるのではないか……と心配になる動きがあります。
「住民主体の課題解決力」?
「地域力強化検討会」というちょっと奇妙なネーミングの会議が国にあります。正式名称は「地域における住民主体の課題解決力強化・相談支援体制の在り方に関する検討会」といって、厚生労働省によって立ち上げられた有識者の集まりです。
この会議が、昨年(2016年)12月26日に「中間とりまとめ」という報告を出しました。
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