しかし、実態はどうだろうか。HR総研の調査結果では、面接は24%の企業が3月に始めている。4月になると35%が開始し、合計すると、約6割の企業が5月の連休前までに面接を行う予定だ。5月から面接を始める企業は13%で、経団連が採用選考開始としている6月に面接を開始する企業は、わずか7%しかない。
もちろん、経団連傘下企業に限れば、6月から面接を開始する企業の方が多くなるかもしれない。しかし、このHR総研の調査は企業名を一切公表しないことが前提のため、採用担当者の本音ベースでの回答となっているのが特徴。その結果を見ると、かなり早い時期から選考を始めている実態がわかる。
企業の実際の内定出しはいつか?
面接が始まると、次に気になるのは、「内定(内々定)出しはいつか」である。HR総研の調査では、セミナー・会社説明会は3月、面接は4月に開始する企業が多かったが、内定出しに関しては、5月が最も多く、29%の企業が内定を出し始める。しかし、3月までに内定出しする企業が14%にも達し、4月に内定出しする企業も20%ある。つまり半数以上の企業が6月前までに内定出しを開始していることがわかる。
一方、経団連が「採用選考開始」とする6月は21%と少数派で、6月以降合計でも38%という割合になっている。
昨年と同様、セミナーや説明会が3月に一斉に始まり、面接は4月、内定出しは5月に開始、というスケジュールが最も多いパターンになると見られる。選考開始がフライング気味になっているが、3月の採用広報開始、6月の選考開始という、経団連のスケジュールを意識した採用日程となっている。経団連の指針が変更されれば別だが、採用担当者もだいぶ今の日程に慣れてきており、変わらなければ、このスケジュールがしばらく続きそうだ。
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