苦手な仕事に「黄色」を多用すべき深いワケ あのドトールも「色」をうまく活用している

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白を活用してイメージチェンジをはかる

近年、引っ越し業者や宅配業者の中には、白い段ボールを使う会社が増えています。その中でも有名なのは、アート引越センターでしょう。アート引越センターが白を採用した大きな理由は清潔感です。ところが、段ボールを白にしたことで別のメリットが生まれました。それは、白のほうが重さを軽く感じるという点です。

実際、同じ重さ、同じ大きさの段ボールを人に運んでもらった場合、白が100の場合、黒は187の重さに感じるという研究結果があります。なんと、およそ2倍の差があるのです。つまり、白い段ボールのほうが現場のスタッフの疲労度が少ないということです。

もうひとつ、白を活用した例をご紹介しましょう。赤や黄色をイメージしがちなドトールコーヒーですが、最近、白を基調とした明るい雰囲気の店舗が増えています。この点について、ドトールコーヒーの代表取締役社長・鳥羽豊氏は自社サイトで次のように語っています。

「お客様からもたれていた狭い、たばこ臭いといった印象を、完全に払拭することが必要だと思いました。そのため、イメージカラーとして清潔感を強く印象づける『白』を打ち出そうと考えました」

白は物事に真っすぐに向かっていく力強さを感じさせる色であり、初心に返ってまっさらな気持ちにさせてくれる色。これまでのイメージを一新するために白を打ち出したドトールコーヒーですが、“白ドトール”に入ったお客さんは、「あ、今までのドトールとは違う。変わった」と間違いなく感じるはずです。

このように、私たちは知らず知らずのうちに、色の影響を受けているのです。

部下が話しかけてくれないときは?

オレンジを取り入れてコミュニケーション力をアップ

企業はもちろん、個人レベルでも色の力で人生を変えている人がたくさんいます。私は企業のお仕事のほか、これまで約3万人の人たちのカラーコンサルティングを手掛けており、色によって人生が変わる瞬間を何度も見てきました。

たとえば、部下が話しかけてくれないことに悩んでいた社長さんです。その社長さんはとても気さくなお人柄なのですが、スーツも靴も眼鏡も、手帳も万年筆もスマホも、すべてが黒でした。

黒は、冠婚葬祭で使われるほど厳粛で重厚感を与える色です。その社長さんは、見た目が少々、強面で近寄りがたい雰囲気がありました。そうした人物が大量の黒アイテムを身に着けてしまうと、周囲の人たちに必要以上に威圧感を与えてしまうのです。

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