婚活ビジネスが「対面相談」を重視する理由 「ネットマッチング」だけでは成功しにくい?
会員になると、まずはカウンセラーが恋愛観や恋愛経験、婚活歴などをヒアリング。その後、会員がマッチングシステムを使って自分の条件に合う相手を探し、「お見合い」を申し込む。コースによってはカウンセラーが「このお相手はいかがですか」と紹介する。
1人のカウンセラーが受け持つ会員は60人までだ。「業界では少ないほうではないでしょうか。カウンセラーは会員との信頼関係を築き、きめ細かくサポートしていく必要があるため、当社では少人数制を取っています」(天羽生さん)。カウンセラーとのやりとりは電話やメールで行うが、面談による相談が可能なコースもある。
鼻毛カッター持参で身だしなみチェック
相手が申し込みを承諾すると、カウンセラーが間に入ってお見合いをセッティングする。場所はホテルのラウンジなどで、時間は1時間程度。カウンセラーが同行して引き合わせることもある。中には鼻毛カッターまで持参し、事前に男性の身だしなみをチェックするカウンセラーもいる。
お見合いがうまくいけば、次は「交際」に移る。まだこの段階では、複数の相手と平行して付き合ってもよい。生活資金や家族関係など、なかなか切り出しにくい話題については、カウンセラーが「お相手が聞きたがっているので、次回会ったときに話をしていただけませんか」と促すこともある。
交際を経て「この人なら」と双方が思えば「真剣交際」へ。この段階に入るとシステム上ではプロフィールの詳細が表示されなくなり、他の会員からお見合い申し込みができないようになる。それまで複数の相手と並行して付き合っていた場合、相手にはカウンセラーが仲介して「お断り」を入れる。断る方と断られる方の両者にとって、心理的なダメージができるだけ少なくなるような配慮からだ。こうした紆余曲折を経て意中の相手へプロポーズ(双方の結婚意思の確認)にまでこぎつければ「成婚退会」となる。ちなみに成婚率は52.6%、活動期間は平均10.2カ月だという。
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