池上彰、佐藤優の「ネット検索」驚きの6極意 「グーグル検索」は非効率!どうすればいい?

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佐藤:そして、ネット検索のいちばんのコツは、逆説的ですが「ネットで調べる必要がないものはネットで調べない」ことです。

【5】「電子辞書」で済ませられるものは、それで調べる

佐藤:先ほどおすすめした「ジャパンナレッジ」は優れていて私も愛用していますが、どうしてもネットを立ち上げると「ネットサーフィンの誘惑」がある。だから、私は「電子辞書」を持ち歩き、電子辞書で済ませられるものは、まずそれで調べるようにしているんです。

池上:できるだけ、ネットには接続しないようにしているわけですね。

佐藤:ネットに接続すると、どうしてもメールやニュースチェックなど、必要でないサイトも見てしまうじゃないですか。「本当に必要に迫られなければ、ネットは極力見ない」のが、実はネットを使うコツなんですね。

【6】情報の新しさは「冥王星」で判断する

池上:電子辞書に限りませんが、辞書や辞典の情報が「最新かどうか」はどうやって判断するのですか?

佐藤:今なら、たとえば2006年に惑星から準惑星に格下げされた「冥王星」がひとつのチェックポイントです。きちんと「準惑星」あるいは「以前は惑星とされていた」と書かれていれば、その事典はきちんと情報が更新されていると考えていいでしょう。

池上:なるほど。いまだに「太陽系の惑星」と説明されていたら、古いと判断するわけですね。

「大事な時間」をムダにしていませんか?

佐藤:ちなみに、電子辞書で愛用しているのは、平凡社の百科事典が入っている電子辞書と、ロシア語が使える電子辞書の2台です。「ネットで調べる必要がないものはネットで調べない」だけで、検索の効率はぐんと上がるので、ぜひ実践してみてほしいですね。

池上:確かに、検索もニュースチェックも、ネットは便利ですが、「使い方」「読み方」を間違えると、時間ばかりを浪費してしまう「効率の悪いツール」にしかなりませんよね。ネットは「両刃の剣」ということですね。

佐藤:同感です。ネットは誰でも使えますが、有効活用するのはなかなか難しい。多くの人が勘違いしていますが、実はネットは「上級者のメディア」なんですね。ニュースを「読む」のも、必要な情報を「検索」するのもそれは同じです。ぜひ、私たちの「読み方」「使い方」を参考にしながら、ネットと時間を有効活用する「自分なりの技法」を磨いてほしいですね。

池上 彰 ジャーナリスト

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いけがみ あきら / Akira Ikegami

1950年、長野県生まれ。1973年慶応義塾大学卒業後NHK入局。ロッキード事件、日航ジャンボ機墜落事故など取材経験を重ね、後にキャスターも担当。1994~2005年「週刊こどもニュース」でお父さん役を務めた。2005年より、フリージャーナリストとして多方面で活躍中。東京工業大学リベラルアーツセンター教授を経て、現在、東京工業大学特命教授。名城大学教授。2013年、第5回伊丹十三賞受賞。2016年、第64回菊池寛賞受賞(テレビ東京選挙特番チームと共同受賞)。著書に『伝える力』 (PHPビジネス新書)、『おとなの教養』(NHK出版新書)、『そうだったのか!現代史』(集英社文庫)、『世界を動かす巨人たち〈政治家編〉』(集英社新書)など。

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佐藤 優 作家・元外務省主任分析官

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さとう まさる / Masaru Sato

1960年、東京都生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了。

2005年に発表した『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮社)で第59回毎日出版文化賞特別賞受賞。2006年に『自壊する帝国』(新潮社)で第5回新潮ドキュメント賞、第38回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。『読書の技法』(東洋経済新報社)、『獄中記』(岩波現代文庫)、『人に強くなる極意』(青春新書インテリジェンス)、『いま生きる「資本論」』(新潮社)、『宗教改革の物語』(角川書店)など多数の著書がある。

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