L.L.ビーンが「トランプ問題」で突然窮地に さわやか企業なのに不買運動が勃発
ドナルド・トランプ米次期大統領が12日に投稿した1つのツイートで、米メーン州のアウトドア用品大手L.L.ビーンは、再び政治的なトラブルに見舞われることになった。
同社をめぐってはこれに先立ち、創業者の孫娘であるリンダ・ビーンがトランプを支持する政治団体に献金をしたことが報じられ、同社製品の不買運動が起きていた。そしてその献金は後に、違法であることが明らかになった。
トランプを支持する消費者も支持しない消費者も不買運動をちらつかせている今、企業は非常に危うい状況に置かれている。トランプに近い企業の不買運動を呼びかける団体「グラブ・ユア・ウォレット」は、L.L.ビーンを対象に加えた。それを受けて同社のショーン・ゴーマン会長は、「われわれは政治とは距離を置いている」と宣言し、同団体に見直しを求めていた。
次期大統領が声高に支持を表明することの意味
しかしその後、以前から自分のお気に入りのブランドを宣伝してきたトランプが、L.L.ビーンへの支持を声高に表明した。大統領に選出された人物の行動としては、極めて異例だ。
トランプの広報担当ホープ・ヒックスは、「トランプ氏は単に彼女(リンダ・ビーン)の支援に感謝しただけだ」とメールで述べた。
トランプのツイートには、メーン州でリンダ・ビーンが経営するロブスターレストランのアカウントのリンクが貼られていたが、国民にL.L.ビーンの製品を購入するよう促しており、投稿されるや否や同社は政治的な攻撃の的となった。ソーシャルメディアのユーザーの中には、この呼びかけは不適切だと主張する人や、自分が使っていた同社の製品を処分すると明言する人もいた。