BMW「新型5シリーズ」、乗ってわかった実力 7世代目への進化で一体何が変わったのか
導入当初にラインナップされるパワートレインは、4気筒および6気筒のガソリンターボ、もしくはディーゼルターボで、8ATがメイン。いずれのエンジン仕様にも4WDのxドライブを組み合わせることができる。後追いで、4気筒ガソリン・プラグインハイブリッドや、8気筒の高性能仕様が追加される。
そのうち、リスボンで開催された国際試乗会には、日本導入予定の540i Mスポーツ(ガソリン3リッター直6ターボ)と、日本導入は今のところ未定という530d xドライブ(ディーゼル3リッター直6ターボ)が用意されていた。
第一印象は…
初めて陽光のもとで5シリーズを見た。第一印象はというと、ずいぶん立派になったなぁ、だ。確かに、旧型よりも若干サイズアップしているのだけれど、ただ単に大きくなったというよりは、より高級感が増して7シリーズに近づいたように思えた。全体のデザイン性やディテール質感の向上によって、全体的に引き締まったように見えるからだ。
インテリアの仕立ても、まるで現行7シリーズと見まがうほど。水平基調でドライバーオリエンテッドなあたりはBMWの伝統様式とはいえ、凝ったディテールのデザインや、吟味されたマテリアルの採用などにより、これまでの5シリーズとはそのフィニッシュに格段の差がある。
まずは、黒いホイールに19インチのミシュランタイヤを履いたMスポーツ仕立ての白い540iに乗り込んだ。ちょっとヤンチャないでたちである。
荒れた市街地を走り始めてすぐ、一本スジの通った、ためらいのない乗り心地に感心した。段差が連続するような場合でも、決してアシは震えることがなく、イッパツでショックを小気味良く収めていく。硬質だが、心地がいい。ボディやフロアへの振動もまったくない。もの凄い”塊感”である。