PTAが辛いほど忙しい生活への大きな疑問 PTAだけでなく、仕事だって無駄だらけ
ほかにもいろいろ、改革していくべき点もあるんですよね。大塚さんもよく書いていてホントにそうだと思うんだけど、昔から引き継いできた「ほんとに役に立つの?」みたいな仕事もすごく多いので、それを精選していくことが必要です。
子どものためになるのか、あるいは親のためになるのか? 本当にやる意味があるのか? そういうことを見直していかないと。
改革していくうえではリーダーが必要ですけれど、これもたしかに、1年交代だと難しい。1年目は前年度の踏襲で終わってしまうから、2、3年くらいは続けないと、改革はしづらい。
私は、やる気のあるリーダーだったら、子どもが卒業してももうちょっとやってみる、というシステムもあってもいいと思うんだよね。地域の子どもたちを育てていく、という観点からやればいい。
――そうですね。同じ人があまり長く役員を続けると、ブラックボックス化が起きるとか、後任が見つかりにくくなるという声もよく聞くのですが、任期の上限を決めておけば、卒業後も続けられたっていいですよね。
あとは、「毎年これをやろう」というふうに決めなくてもいいと思うんですよ。
いまはネットでいろんなことができるから、「こういうイベントをやりたい」と思ったときに、その都度参加を呼びかけるというのもいいよね。PTAでホームページやブログをもって、そこで活動を告知して、みんながアクセスする。そういうことが可能なんだから、どんどんやっていくといい。
そんなふうに、できそうなところから、小さなちょっとずつの改革を積み重ねていくということがだいじですよね。そして、そういう経験が共有されて、どんどん広がっていくといい。
過度なサービスがもたらす弊害
いまの子育て世代は忙しくて時間もないし、おカネも気持ちも余裕がない。だから「PTAなんか、やってられない!」という話になりがちですよね。
でもそれって本当は、PTAだけの問題ではないんです。日本人全体の生き方が曲がり角に来ている。そこを、問い直していかないと。
「お客様は神様」「過度なサービス」みたいな価値観がありますよね。
たとえば宅配便。来たときにうちにいないと、何度でも来るんだよね。申し訳ないと思います、本当に。「そこまでしなくてもいいじゃん」って思うんだよね。ドライバーさんは大変だよ。
そういう人が子育て中だったら、PTAなんて「えーっ、やりたくない」と、当然思うよね。でももし、そこまでのサービスをしなくていいんだったら、PTAも「やってみましょう!」って思うかもしれない。
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