AirbnbツアーサービスをLAで体験してみた 「民泊+ユニーク」が映した風景
Airbnbの「トリップ」で案内されたロサンゼルスは、いつもと違う風景だった。チャイナタウンの一角に集う若いシェフたちが、新しい味とビジネスを興そうと“フード・インキュベーション”を始めていたのだ。
Airbnbというと「民泊」、自宅の空き部屋を貸すホームシェアリングサービスの会社だ。そのAirbnbが宿泊に加えて、そこでしかできないユニークな体験を提供するツアーサービス「トリップ」を始めた。
今回、筆者はトリップのダイジェスト版を体験した。場所はロサンゼルス、テーマは地元のフードライターによる隠れた名料理の紹介だ。
チャイナタウンでベトナム料理
ロサンゼルスにあるチャイナタウンの一角。「住所はここであってるけど……」と運転手に言われ、疑心のままUberを降りる。レストランや小さな商店が立ち並ぶモール「ファー・イースト・プラザ」の門をくぐり、中を進むと「ユニット120」と書かれた入り口があった。事前に送られてきたメールをスマートフォンで確認する──間違いない、そこが待ち合わせの場所だ。
ユニット120をかろうじてレストランだと認識できたのは、テーブルの上にお皿がセットされていたからだ。店に入ると、このトリップのホストであるヒラリーがスパークリングワインを手にしたソムリエのアンソニーとともに出迎えてくれた。勧められるままにグラスを受け取ると、ヒラリーからバナナのかぶりものを着たグエンを紹介された。ベトナム系のグエンは近くでスターリー・キッチンというレストランを経営するシェフ。4日かけて仕込むという人気メニュー「豆腐ボール」を振る舞って筆者をもてなしてくれた。