JALとANA、羽田国際線で分かれた「明暗」

「ドル箱」のニューヨーク線が示す両社の格差

国内線、国際線ともに、輸送規模では今やANAがJALを上回る(撮影:尾形文繁)

10月30日午前10時20分、全日本空輸(ANA)の運航する飛行機「B777」が羽田空港からニューヨークへ向け出発した。この日、ANAは羽田発のニューヨーク線、シカゴ線の2つを新たに就航させた。

「両方とも米国の中でビジネス需要が高く、街としても有名。これまで以上に利用してほしい」とANAの篠辺修社長は期待を込める。都心に近い羽田と米国の大都市をつなげることでビジネス需要を掘り起こし、客単価の引き上げを狙う。

ANAの拡大戦略はここ数年加速を続けている。2014年に国際線乗り入れを本格的に始めた羽田では、豊富に獲得した発着枠を利用し北米、欧州、中国、東南アジアなど21都市に路線を設けた。

浮き彫りとなったANAとJALの格差

10月30日朝、ANAの羽田-ニューヨーク線の出発ゲートは乗客でごった返した(記者撮影)

一方でライバルの日本航空(JAL)は現在、羽田発着路線は12都市に乗り入れるのみ。大きな隔たりがある。2015年度は、年間の国際線旅客数でANAが初めてJALを抜いた。

こうした格差は2016年度中間(4~9月期)決算でも浮き彫りになった。ANAホールディングスは、売上高が8849億円で前年同期比2.9%減となったものの、営業利益は895億円(同3.2%増)で増益を確保した。通期の業績予想では各利益段階の数値を据え置いた。

一方でJALの上期は、売上高が前年同期比5.2%減の6519億円、営業利益は同23%減の924億円となった。さらに、通期の業績予想を下方修正。営業利益は従来計画で2010億円(前期比3.9%減)であったのを310億円引き下げ、1700億円(同19%減)とした。燃油サーチャージがないことや円高の進行も影響しているが、「下振れの主要因は旅客収入だ」(JALの斉藤典和専務執行役員)。

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