先輩社員に聞く!若手の「適切な出社時間」 早すぎる出社はNG?電車遅延は遅刻になる?
「もっとも、就業規則や給与規程で電車の遅延については遅刻控除を行わない旨を定めている会社や、運用上遅刻扱いにしていない会社もある」(池田氏)。会社の決まりを確認しておいた方がよさそうだ。もっとも、フレックスタイムの広がりとともに、遅延は大した問題ではなくなったようだ。
「フレックスなので、遅延した分、単純に就業時間が後ろにずれていくだけです」「コアタイムがないフレックスなので、そもそも遅刻の概念がない」「フレックスなので、上司に口頭で報告すればOK」(それぞれフレックス制度を採用している会社の社員)……。いずれも遅延証明は不要だという。またフレックスを採用してなくても、「人事が鉄道会社のホームページでチェックできるから遅延証明は不要」という会社もあった。
早朝出勤派にも、遅刻常習犯にとっても融通が利くようになってきた出勤時間。とはいえ、実際問題として新人や若手社員は始業時間のどのくらい前に到着するのが理想なのだろうか? 先輩社員たちはこうアドバイスする。
「新人研修の時は、『掃除をするから15分位前には来て下さい』と伝えるが、強制はできない。来るか来ないかは本人の自由で、本当に来ない人が毎年いる。『みんなで掃除するので協力して下さい』ともうワンプッシュして、それ以上は言わないが、15分程度前なら出てくるべきだと思う」(Fさん)。
やはり「ギリギリセーフ出社」はNGです……
「オーソドックスな大企業なら、30分くらい前が適切では。急ぎの仕事はないけど、ラッシュを避けて早めに来ている年配者がけっこういるので、早朝出勤すれば印象は確実によくなる。大人とのコミュニケーションの練習にもなるし、親しくなればかわいがられる。いろいろな意味でチャンスが増える」(ヘッドハンティングで上場企業を渡り歩いたKさん)。
「新人はやはり10分以上前に出勤するのが美しい。ただ、早すぎても目立つから、10~20分前に来るのがベストだろう」(Dさん)
「実際、先輩の中には新人の早朝出社を嫌う人もいる。朝早く来て先に仕事を進めていると『抜け駆けしている』ように見られる。そうした時は、『今日は珍しく電車が時刻通りで早く着きすぎた』とごまかす」(新人のEさん)
こうしてみると、最も適切なのは始業の10~20分前、目立ち過ぎずに人より一歩抜きんでたいなら、せいぜい30分前というところだろう。ちなみに、取材対象者の大半は、若いころはギリギリセーフ組。しかし、今は声をそろえて「ギリギリセーフ」はNGという。朝が苦手な人は、まず始業10分前の到着から始めたい。
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