「優生思想」は現代社会に脈々と息づいている

障害者施設殺傷事件が突き付けた問題

優生思想ともいうべき考え方は、現代社会においても脈々と息づいている(写真:ZUMA Press/アフロ)
相模原障害者施設殺傷事件の容疑者である元施設職員は、供述のなかで「障害者はいなくなればいい」と主張した。この優生思想ともいうべき考え方は、現代社会においても脈々と息づいている。NHK Eテレ「ハートネットTV」に携わる制作者は、この事件から何を感じたのだろうか。

「役に立たない」として排除されるかもしれない不安

GALAC12月号の特集は「障害者に愛されるテレビとは!?」(上の雑誌表紙画像をクリックするとブックウォーカーの紹介サイトにジャンプします)

「戦後最悪の犠牲を出した殺人事件」として全国を震撼させた相模原市の障害者施設殺傷事件。2カ月余り(執筆時)が経ったいま、メディアで取り上げられる機会は少なくなり、障害のある人や家族などを除いては、人々の関心も薄れてきているかに見える。

しかし福祉番組の制作現場では、心の底に起きた“ざわつき”が治まっていない人も多いのではないかと感じている。

それは、容疑者が「障害者はいなくなればいい」という趣旨の発言を繰り返していたと伝えられ、インターネット上でその思考に同調する声が広がるなど、「優生思想」を巡る問題が目の前に突きつけられたことが大きい。

次ページ生きづらさを感じている人たちも多い
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 西村直人の乗り物見聞録
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
世界の投資マネーが殺到<br>沸騰! 医療テックベンチャー

2020年に世界の医療関連ベンチャーの調達額は465億ドルと過去最高を記録。10年間で5倍に膨張し、米グーグルやアマゾン、アップル、さらには中国の巨大IT企業もこぞって進出中です。国内の有望スタートアップ21社も掲載した必読の最新ガイド。

東洋経済education×ICT