現地ルポ!ヒラリーを支持する人々のホンネ 投票直前に女性有権者が語るそれぞれの想い
「ヒラリーが予備選に勝ったとき、自宅で友人たちと勝利スピーチを見ていたんだけど、私を含め、友人達の目にも涙がうっすら光ってた」
そう語るのは、カリフォルニア州ハンティントン・ビーチ在住のオードリー・プロッサー、73歳だ。
いま、アメリカの多くの有権者が「Lesser of Two Evils」(どちらの候補も良くないが、少しでもマシな方に投票するしかない)と冷めた声で語る中、ヒラリー・クリントンに涙するまで入れ込むその理由は何なのか?
ヒラリーの演説で涙が出た理由
プロッサーいわく、涙が出たのはヒラリーが予備戦に勝ったからではなく、勝利スピーチを「女性がこの国の大統領になるのは、史上初めてのことだ」という言葉でスタートしたからだという。
筆者は、予備戦でのクリントン候補の演説を間近で何度か取材したが、彼女がスピーチの出だしにのっけから「女性」という言葉を使うのは、一度も見た記憶がない。
「ヒラリーには女性であることしか武器がないのに、肝心の女性たちは彼女を支持してない」とドナルド・トランプが非難する中、スピーチで開口一番、「ウーマンカード」を使うことは、用心深く、意識的に避けているとも取れた。
そのウーマンカードを「史上初」という言葉と共におおっぴらに使い、トランプとの対決を示唆したところに、持てる武器をすべて使って戦う本気の姿勢が見えたとプロッサーは言う。
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