現地ルポ!ヒラリーを支持する人々のホンネ 投票直前に女性有権者が語るそれぞれの想い
シスターフッドを強調したイベントで、「ヒラリーと私は大親友」「私が離婚してつらかった時も真っ先にヒラリーに相談した」という語りが延々続いた後、登場したヒラリーは、「大親友」たちに囲まれ、盛大にハグし合いながらも、全員の名前を完璧には覚えていないような対応だった。
そんな中、女優のサリー・フィールドがこんなスピーチをしたのが印象的だった。
「ヒラリーが親しみやすくないという批判を受けているけど、そのとおり。親しみやすくはない。一緒に飲みに行きたいタイプでもない。でもね、親友を選ぶ選挙じゃない。大統領を、リーダーを選ぶわけ。仕事さえしてくれれば、ナイスでなくてもいいの。そこ、間違えないでね」
フェイクっぽく見える下手なシスターフッドの演出などよりも、女性が大統領になることで、女性有権者たちが得られる経済的利益、社会的利益を具体的に強調するべきだ、というのが、プロッサーの意見だ。
「私たちが同性婚の権利を勝ち取ろうとしたのも優遇措置へのアクセスが遮断されていたから。法的に結婚していることで、1100以上の具体的な利点がそのカップルにもたらされる。税金優遇もそう。不動産所有や保険の面でも金銭的なメリットがすごく大きいから」
舞台上でのシスターフッドの押し付けは、ミレニアルズ世代と呼ばれる若者達には特に逆効果だ。
ヒラリー支持者である、20代後半の大学院生のクレア・バーガスは、「ヒラリーは尊敬しているけど、彼女と女友だちの間の不自然な演出には、違和感を感じる」と言う。
彼女の世代では、歌手のテイラー・スイフトを筆頭に、女友だちとの「ベストフレンド」の関係をソーシャルメディアで打ち出し、マーケティング手法として商業的に成功させてきた女性たちがたくさんいるため「ぎこちなさを感じさせる下手なシスターフッドの演出はしない方がベター」だと言う。
ヒラリーとソーシャルメディア
この夏、ハリウッドで開催された、クリントン候補と数十人のデジタル・クリエーターたちが語り合う「タウンホール会議」があった。その参加者として、クリントン陣営から特別に選ばれ、招待された若者たちを直撃してみた。
ライフスタイル系のユーチューバーとして「プリムロス」というチャンネルを持ち、40万人以上のファンを持つというマチルダ・ドノバン(18歳)とステファニー・メイ(19歳)のふたり。
大学生の彼女たちは「ソーシャルメディアを使って世の中をどう良くできると思うか?」とヒラリー・クリントンに直接質問した。
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