親の“低学歴”をハンデとして受け止めない
誰しも単調な、誇りを持ちようのない仕事に就くよりは、会社の名前を言っただけで尊敬される仕事に就きたいと思うはずです。しかしそこは、努力や才能だけでは解決されないさまざまな条件が重なって、一生、単調で誇りが持てない仕事で家族を養っている人はゴマンといます。否、圧倒的多数といえるかもしれません。
そんな仕事はプライドが許さないと、職につかずに家族に迷惑を掛ける大黒柱もいっぱいいますし、逆に視野が狭いために、向学心のある子の大学進学を阻んでいる親が、今の時代にもいることに驚いたりしています。
そのいずれでもなく、下手に夢みると失業につながると、子供の進学も危うくなるリスクを避けて、クビにならないだけで由とするこのお父様の生き方は、私からみればご立派です。
夢は、特に親としての責任が伴えば、大きければいいというものではないのが現実なのですから。愚痴って人生を送るのか、そんな中から見える意義を見いだしプライドを持って子育てをするかは別問題ですが。
前述の“東大生の親は、半数が一流大出身”という調査は、半数の子弟は親の学歴を超えていることを示していますが、その人たちがみな、親の低学歴をハンデと受け止めているとは思えません。
親はある時期からはつねに子供より時代遅れですし、親側が話題についていけなくとも、それと親の存在感、重み、親子関係は別問題だと思っています。親子それぞれの人格や価値観がおかしくなければという前提つきですが。
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