グローバルエリートの結論
本日も長々と申し上げてしまったが、最後に前の“プロレス批判”で不勉強だとの猛批判を受けたことを胸に、念のため私は周到にYouTubeで先日行われたAKBの第5回総選挙の模様を見てみた。その結果、私が思ったことは……、面白い!! 面白いやないか!!
指原さんのマイクパフォーマンスは演技じみており、涙も白々しく見えるのだが、総投票数が260万票で過去最高の得票数だといい、人気に陰りが見えて、というのは私の妄言であり、AKBメンバーの言葉を借りるなら「まだまだAKBは上を目指せる」といった感じである。またジャカルタでの“はるごん”の活躍も、上海のSNHの人気もYouTubeで確認し、私は潔く前言を撤回させていただくことにした。従ってこちらに抗議のお便りを送るのは、ぜひ差し控えていただきたい。
よく考えれば、総選挙で指原さんが1位になったのもビジネス的にうなずける。国内で指原さんの“へたれキャラ”を秋元氏が売り出すのも、AKB自体がすでにエスタブリッシュメントで“アイドルグループを育てるストーリー”を描きづらくなった今、“(普通に見れば十分可愛らしいが)決してアイドルとしての容姿に恵まれているわけでもない、へたれなさしこでも頑張ればこうなれる”という、日本人が好むストーリー性をうまく再現することができたからであろう。
日本の伝統文化を受け継ぐAKB48~大相撲の共通点
高校野球にしても、白球を追いかけて全力で頑張る姿を日本人は好むわけであり、またジブリの漫画でもへたれな主人公が成長していく姿が好まれるわけだ。また指原さんが「いつ1位になることを意識しましたか?」と聞かれても、実際内心は「1位やで、今回こそ1位やで、この波にのって、1位は射程距離とわかってたで!!」とか思っていても、インタビューで聞かれたら「いや全然、私なんて呼ばれないと思ってました」と見せかけの謙虚さをアピールするわけだが、これは日本伝統文化の大相撲のインタビュー、「優勝が見えてきましたね」「いえ、全然です。一番一番頑張るだけです」という謙虚な受け答えをすることに相通じる。
こう見てみると、AKB人気は私がこのコラムの冒頭で書いたような下方に向かうブームなのではなく、日本文化の伝統の本質を今風に体現できているものなのかもしれない。
なんか、最後にコアなAKBファンの皆様からの怒りを鎮めるためのとってつけたような終わり方だが、ただでも明るい話題の少ない日本社会、AKBのアイドルだろうが何だろうが、300万人近くを熱狂させてくれるお祭りに、何の文句があるというのだ。
今後、私は心を入れ替え、個人的には松井玲奈さんをフランスの彼方から応援することにした。なお上海にも足を運んでSNHの蒋羽熙と汤敏さんに投票し、もちろんジャカルタに飛んで研究生のタリアさんに投票してくる所存である。
何を隠そう先日の総選挙のとき、私も心の中ではAKBの皆さんに、「会いたかったー会いたかったー会いたかったー yey !!!! 」だったのだから。
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