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アナログレコードがなぜか急成長する理由 PERSONZ「限定リリース」の挑戦から考える

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  • 常見 陽平 千葉商科大学 准教授、働き方評論家
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なおPERSONZにとって大きなチャレンジであったが、今後、音源をすべてレコードで出すわけではない。今回も、レコードプレイヤーを持っていない人のために、ネット経由のダウンロードコードを添付する。もっとも、このようにレコードでリリースする動き、昔の音源を録音し直し、リリースする動きがほかのアーティストにも広がればと考えている。

なぜ、今、レコードなのか?

東洋化成の小林美憲氏

このアナログ・レコード人気を関係者はどうとらえているのだろうか。日本で唯一のアナログ・レコードプレスメーカーである東洋化成のディスク事業部レコード営業課課長の小林美憲氏に話を聞いた。

小林氏によると日本においては2011年ごろから、レコードの売り上げが顕著に伸び始めたという。海外のレコード人気を受けて都内の有力CDショップがレコードコーナーを設置したり、店の中でレコード情報を発信したりし始めた。その頃からメジャーレーベルもアナログ・レコードのリリースを増やした。

一部のこだわりのあるアーティストはアナログ・レコードをリリースし続けていた。たとえば、桑田佳祐、奥田民生、クロマニヨンズなどがそうである。音楽だけでなく、ドラマ、バラエティなどマルチに活動する星野源もその一人である。Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅも新譜をレコードでも出している。

もともとレコードはクラシックやジャズのファンや、DJなどに愛されていたが、最近の特徴は、若い男女にも広がりを見せているということだ。彼らにとって、レコードは「新しい」ものである。

「レコードを聴くという行為は、単に音楽を聴くことを超えた“思い出に残る体験”だと思うのです。特に若い人には、“今までに体験したことのない面白い体験”として支持されているのだと思います」と小林氏は語る。レコードを聴くという行為自体が、カルチャーなのだ。

レコードを再生するためのプレイヤーも1万円台のスピーカー付き入門機が販売されている。USB接続しレコードを録音する機能がついているモデルもある。パナソニックが手がけるTechnicsブランドなどからは、30万円以上の高級モデルもリリースされている。

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【面倒くさいものがカッコいい時代】

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