レジでは「iDで」「QUICPayで」というように、具体的なサービス名称を告げるようにしよう。上記で述べたように、Apple Payはあくまで決済のプラットフォーム。実際の処理は、iDやQUICPay、Suicaで行われるためだ。決済端末側には、Apple Payというボタンがないため、サービス名がわからないと、どれで決済していいのかが不明なのだ。
このように支払い方法はシンプルだが、一部の決済端末は、おサイフケータイの仕様を前提に作られているため、ちょっとしたコツがいる。たとえばローソンの決済端末は、スマートフォンの中にある対応サービスを読み取り、利用可能なものが表示される仕組みになっている。ユーザーは、その中から使いたいサービスを選ぶ仕様だ。
Apple Payの場合、Touch IDで認証を行ったあとでないと、決済端末側からFeliCaの電波が読み取ることができないため、使えるサービスが表示されないのだ。そのため、二度手間になってしまうが、一度認証を行った状態で決済端末にかざし、その後、iDなりQUICPayなりSuicaなりを選んで、もう一度iPhoneをかざすという手順を踏まなければならない。今後、こうした仕様は改善される予定もあるが、現時点ではやや手間がかかることは覚えておきたい。
クレカ会社はキャンペーンを実施中
鳴り物入りでスタートしたサービスなだけに、クレジットカード会社各社も、大々的にキャンペーンを展開している。通信事業者系では、ドコモのdカードが、1万円以上利用した際に、抽選で1万ポイントが当たるキャンペーンを展開中だ。1000名とやや少ないが、登録しておいたほうがいいだろう。auは、au WALLETクレジットカードを登録すると100ポイントもらえるほか、2月末まで、決済時につくポイントが2倍になる。
この2社に比べて大盤振る舞いなのがソフトバンクで、プリペイド型のソフトバンクカードをApple Payに登録すると2000円ぶんがチャージされる。さらに、おまかせチャージを設定して利用すると、3000円がもらえるため、使わない手はない。ほかにも、三井住友カードが先着5万人に5000円のキャッシュバックをしていたり、JCBが利用額の10%を上限5000円までキャッシュバックしていたりと、お得なキャンペーンを各社が実施中だ。iPhone 7/7 Plusのユーザーでこれらのクレジットカードを持っている人は、お試し感覚でまずは利用してみることをオススメしたい。
非常にシンプルで簡単に使い始めることができるiDとQUICPayだが、Suicaはやや立て付けが異なっている。登録のパターンが多く、複雑な印象を受けるため、自分の状況に合わせたものを選ぶのが正解だ。
Walletアプリから登録できるところまではiDやQUICPayと同じだが、その方法がいくつかある。1つ目が、カード型のSuicaを読み取るものだ。この場合、Suica番号の下4桁を入れたあと、iPhoneをSuicaカードにかざして情報を読み取る作業が必要になる。Suicaカードのデポジットである500円は返金され、チャージされた状態になるが、カード自体は利用できなくなる。定期券などの情報も引き継がれる。
ただし、この方法はApple Pay開始の利用者殺到が原因で、本稿執筆時点(10月26日)では、登録に失敗することが多々ある。筆者も何度も試してはいるが、残念ながらいまだに登録ができていない状態だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら