日本人とフィリピン人の“ウマが合う”理由 アジアにあって、西欧のノリがわかる国?

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――アジア人としての一面を挙げると、個人主義よりも“Pakikisama(パキキサマ)”といって、グループでの仲間意識が強いそうですね。

パミントアンさん:そうですね、全員の了解をとってから先に進みます。

商務官のフロライン・エミルD. パミントアンさん

――それでは決断は遅くなりませんか?

パミントアンさん:みんなで決定しますが、先ほど話したように意見は言うので、みんな集まったときに一気に決めてしまいます。話し合いをよく持つので、日本のように決定まですごく時間がかかるということはありません。

――ミーティングなどでは、最初の段階ではあまり決断をしないと聞きましたが……。

マサイさん:YESでもあり、NOでもあります。フィリピンではたくさんの書類が必要で、弁護士が契約者にきちんと説明をして、検討します。それで時間がかかるのです。

個人的にはもっと香港のシステムを取り入れればいいのではないかと思っています。たとえば、香港で事業を立ち上げる場合。webサイトなどを見ると7つのシンプルなステップで構成されており、それをプリントアウトして書かれているとおりに行えば、あっという間に事業を立ち上げることができます。

一方、フィリピンのものはステップの数こそ香港と同じなのですが、その一つひとつがとてもややこしく、また弁護士やエージェントがたくさん入ってロスが多いのです。

でも、One-stop shop(ワンストップショップ:関連するサービスや商品をすべてそろえた総合店舗のこと。この場合は事業立ち上げの際のサポートをするエージェント)はありますし、商務部にお問い合わせいただければ紹介しますよ。

天皇陛下に表彰されたフィリピン人

PEZA(Philippine Economic Zone Authority/フィリピン経済区庁)もサポートします。このPEZAの長官リリア・B・リマは日本をサポートして天皇陛下から表彰もされたぐらいです。彼女が大切にしている言葉は“No red tape, only red carpet.(ノーレッドテープ、オンリーレッドカーペット)”という言葉です。

――どういう意味ですか?

マサイさん:Red tapeというのは官僚的な手続きや規制のことを言います。Red carpetは皆さんもよく知っているように、VIPをもてなすときの赤いカーペットです。その意味から「官僚的な面倒な手続きは簡単にしてVIPのように扱う」ことを言っています。

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