富士山&三浦フィーバーで潤う企業はどこ? ゴールドウイン、アウトドア支援で大車輪

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5月29日に行われた三浦雄一郎氏の帰国会見。三浦氏が校長を務める、都内のクラーク記念国際高校で行われた。左側はエベレスト登頂時に着用していた「ザ・ノース・フェイス」のヒマラヤンパーカ。

「富士山世界遺産登録」と「三浦雄一郎氏エベレスト登頂」。日本あるいは世界で一番高い山、ということ以外に大きなつながりがなさそうな2つのニュースの双方に、深くかかわる企業がある。それが、スポーツウエア・用品メーカー中堅のゴールドウインだ。

「富士山相場」では株価がまったく反応せず

「富士山」絡みでは、富士山麓161キロメートルを1周するトレイルランニングレース「ウルトラトレイル マウントフジ(UTMF)」を特別協賛しているのが同社。トレイルランニングとは舗装されていない山野などを走るランニングスポーツで、フランスとイタリアにまたがるヨーロッパアルプス最高峰のモンブランで行われている「ウルトラトレイル・デュ・モンブラン(UTMB)」が著名だ。

UTMFは、このUTMBの精神を日本に移植したレース。昨年5月18~20日に第1回が開かれ、今年は連休前の4月26日~28日に第2回目が開かれるなど、日本最大級のトレイルランニングレースとして定着しつつある。今年の第2回大会の場合、出走者は1928人となり、うち、161キロメートルの1周コースを走ったのが991人、84.7キロメートルの半周コースを走ったのが937人。また、外国人参加者が全体の参加者の約1割強に達するなど、国際的認知も進んでいる。

ゴールドウインはスポーツウエア・用品カテゴリーの中でも特にアウトドア分野に強みを持つ企業であることから、このUTMFに第1回目から特別協賛してきた。

もっとも、富士山世界遺産登録を求める勧告が4月30日に出た直後の「富士山相場」では、ゴールドウインはまったく注目されていない。

5月1日の東京株式市場では、富士山への観光客や登山客が増えるとの連想から、富士急行が前日終値比で16.4%上昇したのを筆頭に、旅行各社、スポーツ用品店など「富士山関連銘柄」の株価が急騰し、スポーツメーカーの同業でも最大手のアシックスが3.8%上昇した。一方、同じ日のゴールドウインの株価は逆に2.7%下落と冴えなかった。

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