過去最重量を更新!『ゼクシィ』人気の秘密 泣く子も黙る「結婚バイブル」の、知られざる進化

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2008年くらいからは、さらにこの傾向が強まって、「つながり婚」の時代になってきました。『ゼクシィ』では「アットハート婚」とも言っていますが、「ありがとう」や「これからもよろしくね」を伝え合う場として結婚式をとらえるのが、最近のトレンドです。

――確かに最近の『ゼクシィ』では、「ありがとうの伝え方」のような特集がたくさん組まれていますね。

「なぜ結婚式を挙げたの?」という新郎新婦へのアンケートでも、最新の結果では1位が「親に感謝の気持ちを伝えたいから」、2位が「親を喜ばせたいから」、3位が「親以外のゲストに感謝の気持ちを伝えたいから」となっています。たとえば「自分のあこがれだったから」というような項目は、これらよりも下位なんですね。

――自分のための結婚式じゃないというのは、面白いですね。

人気の企画についても、10年前は、自分がいかにキレイになれるかとか、自分がどれだけ満足のいく式にできるかが大きな関心事でしたが、今はどんなおもてなしができるか、どうやってゲストに愛情を伝えられるかに興味が向いています。そして、その具体的なやり方を知りたいという要望が強いですね。

“炎上しない”結婚報告へのニーズ

また、ここ数年でとても反響が大きくなってきたのが、「結婚報告の仕方」という企画。職場への結婚報告は社会人のマナーが問われるポイントであり、これまでも『ゼクシィ』では企画を組んできました。ただ最近では、“マナーとしての”という観点に加えて、主に女性間で“気まずくならないための”という観点が重視されるようになっています。

昨今は独身の人や、一方で若くても子どもができたから結婚するなど、職場にも友人にも、いろいろな立場の女性がいる中、みんなに対して礼儀正しく、不満を持たれないような報告をするにはどうすればいいか。そこに悩む人がとても増えているようです。

ほかにも最近の大ヒット企画に、「彼専用ゼクシィ」というものがあります。半年に1回、別冊綴じ込み付録で作っているもので、結婚することで変わること、変わらないことについてや、要所を締める男性ならではの心構えについてまとめています。

――『ゼクシィ』がここまで支持される背景には、どんなことがあるのでしょう。

女性の生き方と結婚式をいつも紐づけて考えるようにしています。80年代の「ハデ婚」時代は、男女雇用機会均等法ができたばかりで、定年まで働く女性は少なかった。すると女性の幸せは、いい結婚をする、いいところにお嫁に行くこと。生き方がある程度均一的だったんですね。

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