過去最重量を更新!『ゼクシィ』人気の秘密 泣く子も黙る「結婚バイブル」の、知られざる進化

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委員会の構成員は、結婚2年目以内、結婚式を挙げたての新婚さんです。この人たちから、これから結婚式を挙げる後輩たちへのアドバイスや、自分自身の後悔を収集し、誌面に反映しています。委員の任期は1年にしていますが、昨年の1000人と今年の1000人では、びっくりするほど考え方が変わっています。

そこで見えてきた彼女たちのニーズについては、自社だけで収めるのではなく、式場の運営者や指輪などのショップの方々と密に情報交換しています。当然、彼らも結婚する男女を最前線で見ていますから、これからの式場はこうあるべきじゃないか、『ゼクシィ』ではこんな特集を組むべきじゃないか、と一緒にブレストする。そこは強みになっていると思います。

――『ゼクシィnet』『花嫁カフェ』のような、ネットでの展開にも積極的ですね。それぞれがどんな役割を果たしているのでしょうか。

スタート時は本誌だけでしたが、今はデバイスが多様化しているので、ムック本を皮切りにいろいろな展開を進めています。『ゼクシィなびカウンター』という、リアルの相談所も用意しています。本誌とネット、本誌とカウンターという具合に、併用で使ってくださっている方が圧倒的に多いですね。

『ゼクシィnet』は、自分のニーズに合う式場を検索したり、ブライダルフェアの予約をしたりするのに便利です。あとは結婚式当日までの、段取りの消化率を計算するようなお役立ち機能もつけています。

――今後、『ゼクシィ』として新たに挑戦していきたいことは?

少子化による縮小を言い訳にせず、もっとマーケットを大きく、豊かにする試みをしていきたい。子どもを産んでからの結婚式、熟年カップルの結婚式など、潜在的なニーズも含め、もっと掘り起こして提案できるはずだと思っています。

もうひとつ考えられるのは、新郎新婦の親御さんに対するアプローチです。新郎新婦の志向が変わるのと同時に、親御さんの志向もどんどん変化しています。ゲストにも満足してもらいたいと考える新郎新婦が増えているからこそ、親御さんの満足にもつながるコンテンツを、『ゼクシィ』から提供できればと。もともとのターゲットは新婦だけでしたが、最近では「イケ婿」も入ってきました。限定的に考えず、裾野を広げていければいいと考えています。

(撮影:尾形文繁)

 

長瀧 菜摘 東洋経済 記者

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ながたき なつみ / Natsumi Nagataki

​1989年生まれ。兵庫県神戸市出身。中央大学総合政策学部卒。2011年の入社以来、記者として化粧品・トイレタリー、自動車・建設機械などの業界を担当。2014年から東洋経済オンライン編集部、2016年に記者部門に戻り、以降IT・ネット業界を4年半担当。アマゾン、楽天、LINE、メルカリなど国内外大手のほか、スタートアップを幅広く取材。2021年から編集部門にて週刊東洋経済の特集企画などを担当。「すごいベンチャー100」の特集には記者・編集者として6年ほど参画。2023年10月から再び東洋経済オンライン編集部。

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