TOEIC900点でも日本人が「話せない」理由

ぶち当たる「壁」をどう乗り越えるべきか

② Aさんの場合(27歳男性・メーカー勤務)

食品メーカーで営業を担当していたAさんは、将来は海外事業部で活躍したいと考えて留学を決意しました。英語力には全く自信がなかったため、まずはフィリピンで2カ月間の集中コースを受講。会話力のアップに絞って学習することにしました。レベルが上がったところで、オーストラリアのワーキングホリデーに参加する計画です。

フィリピン・セブ島の語学学校は、スパルタ式で有名な学校。1日8時間、マンツーマンで徹底的に会話力を鍛えるというものでした。

最初の1週間は、眠いのと集中力が続かないのとで、泣きそうだったというAさん。しかし、2週目くらいからだんだんと慣れてきたそうです。明るい性格のフィリピン人の先生との会話が面白く、英語に対してのプレッシャーを感じなくなってきている自分に気づきました。そうして2カ月後には、カジュアルな会話程度であれば自信を持つことができるようになったそうです。

Aさんはその後、オーストラリアのシドニーにある日系の旅行会社に就職することができました。

このケースは、とにかく話す時間を多く確保することに特化したパターンです。こうした場合は、最近ブームとなっているフィリピン留学との相性がいいと思います。

4倍速で学習できる英国式「カランメソッド」

③ Sさんの場合(26歳女性・事務職)

昔から英語が好きで、将来は海外で仕事をしたいと思っていたSさん。真面目で完璧主義な性格で、ミスなく仕事を進めることから、職場では周囲からの信頼も厚いものがありました。彼女の場合もTOEICのスコアは高いのですが、英語に関するコンプレックスをずっと持ち続けており、目に見えない壁に苦しんでいたといいます。

これが最後のチャンスと決めて、6カ月間の期限付きでニュージーランドのオークランドに渡航することにしました。ビザはワーキングホリデーを取得。語学学校に3カ月通い、その後は期限いっぱい現地就業する計画です。

語学学校は「カランメソッド」という教育メソッドを取り入れていました。カランメソッドとは、イギリスで開発された英語教授法の一つで、「直接教授法」と呼ばれる、子どもが母国語を自然に習得する過程をモデルにした学習法です。授業は英語のみを使用し、先生の質問に答えることを繰り返すという、とてもシンプルな形式です。ここで3カ月間みっちりと学習しました。

通常の4倍のスピードで英会話を伸ばすことができるというものでしたが、それだけハードな授業でもありました。2週間が過ぎた時、滞在先の部屋で一人泣いたと言います。完璧主義であるがゆえに、思うように上達しない自分に対する苛立ちが原因でした。

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カーリング人気萌芽の時代から、平昌五輪での銅メダル獲得まで戦い抜いてきた著者。リーダーとして代表チームを率いつつ、人生の一部としてカーリングを楽しめるにまで至った軌跡や、ママさんカーラーとして子育てで得た学びなどを語る。