中国「微信」の露骨すぎるインフルエンサー ファッションブランドを宣伝する4人の正体
ファッション関係のブロガー兼批評家、Gogoboi
Gogoboiは、流行のファッションや有名人のファッションセンスについて、「悪趣味」「失敗作」「不快」といった独特な辛口コメントを発信している。そうしたコメントは意外にも、中国の控えめな文化のなかでは新鮮なくらい正直だと受け止められている。
WeChatでのGogoboiの認証済みアカウントは、米女優グウィネス・パルトロウ氏が展開するライフスタイル提案サイト「グープ」のような見た目だ。Gogoboiは、ファッショントレンドや有名人に関するニュースについて投稿するかたわら、グッチの香水やケーシーのバッグなど、ライフスタイル製品のキュレートや販売を行うモバイルストアを同プラットフォームで運営している。
スポンサー付きであることを非常にオープンにする文化
「中国のブロガーは、報酬をもらっているとか、スポンサー付きだと非常にオープンにいう。現地の消費者から比較的受け入れられているからだ。それと比べて、北米のインフルエンサーは、もっと巧妙に売り込んでいる。そうしなければ、フォロワーを失う恐れがあるかもしれないからだ。このふたつの市場の主要な違いは、信用そのものではなく、インフルエンサーによる信用の勝ち取り方にある」。インフルエンサーマーケティング会社ミューズファインドのCEO、ジェニファー・リー氏は、こう指摘する。
Gogoboiは、中国の重要な祝日には、無作為に選ばれたファンにジバンシィの口紅などの賞品も送っている。中国には、広告の明示を推進する米連邦取引委員会のような組織がないので、そうした賞品をブランドが提供しているのかどうかは、不明だ。
メイクアップアーティストのMK
MKはさながら、YouTubeで人気を博したメイクアップアーティスト、ミシェル・ファン氏のWeChat版だ。流行スタイルに関する情報やスキンケア製品の推薦など、多様なコンテンツがある。
MKの投稿は、ページビュー数が数万回におよぶ。たとえば、アジア人の女性がZARAのどのデザインなら背が高く見えるかを検証した最近の投稿は、ページビュー数が1万回を超えた。最良のBBクリームを見つけるために、IOPE、ラネージュ、イニスフリーなど、さまざまな韓国ブランドをテストした別の投稿は、ページビュー数が3万5000回に達した。